回送電車の女 第三部
六十七
「ちょっと立ちな。」
縄を手にした睦夫がそう命令する。両手を背中に回したまま未央がゆっくりと立ち上がる。未央はタイミングを見計っていた。
「やっぱりまずは下半身裸になって貰おうかな。逃げられたりするといけないんでな。」
そう言うと未央の腰のさっと手を伸ばしてスカートのホックを外してしまう。
「あ、そんな・・・。」
未央の腰からすとんとミニスカートが滑り落ちる。更にはショーツの両端に手を突っ込まれて一気に引き下げられてしまう。踝まで下したショーツの上を睦夫が足で踏んで抑えつけると足首を抜くように顎で指示されてしまう。
先に下半身を裸にされてしまうのは未央にとって計算外だった。
(しまった。これじゃ隙をみて外に飛び出す訳にはゆかないわ。)
未央は完全に外に逃げ出すタイミングを失ってしまっていた。
「どうだ。その格好なら外に逃げる訳にはゆかんだろ。」
未央は自分の作戦が睦夫に見透かされていたのを悟ったのだ。立ったまま両手を後ろ手に縛られ、すぐに睦夫の正面を向いてしゃがされる。
「さあ、約束どおりたっぷり奉仕して貰おうか。」
ズボンとトランクスを下した睦夫はすぐさま未央の頭を抑えて股間に導くのだった。
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