全て終わって

妄想小説


田舎教師



 七十八

 その数日後、突然の人事異動の発表がなされ、富士見台高校に激震が走る。教頭の権田重蔵の四国の姉妹高校への異動は教務主事への格下げ人事を伴ったものだったのだ。しかも公式の人事発表ではない教育長の娘との離婚まで噂されていた。異動になる権田は高校へは現れず、既に荷物は異動先に送られたとのことだった。後任の教頭はすぐには任命されず、当面は同じ社会科教師である落合茂吉が教頭代理を務めるとのことだった。
 何も知らない教員たちは色めきたったが、早苗にはさしたる驚きでもなかったのだった。

 「教育長の家にあの動画データを送ったのは貴方なんでしょ?」
 早苗は新しく教頭室の家主になった茂吉に訊いてみる。
 「それが君の為になると思ったからね。」
 「それじゃ、私は落合先生に救って貰ったっていうことになるのね。」
 「君は救われたのかい?」
 「ええ、ある意味では・・・。でも、喪ったものもあるの。」
 「ふうん。それはこれかい?」
 早苗に訊かれた茂吉は嘗て権藤教頭が使っていた教頭机の抽斗から取り出したのは縄の束だった。
 「私の身体にはもう無くてはならないものになってしまったの・・・。」
 「そんな事だろうとは思っていたのさ。さ、両手を合せて前に出してごらん。」
 早苗が差し出した手に茂吉は縄を巻いていく。
 「あ、そんな・・・。」
 両手を小手に縛られた縄を引かれて教頭机に引き倒された早苗は短いスカートから脚をばたつかせて下着を露わにしてしまう。

女教師強姦

 「ああ、淫らな私を懲らしめてくださいっ。」
 早苗は喪ってしまった淫らな思いのぶつける先を新たな教頭代理に求めて、喘ぎ声を挙げるのだった。

 完 

小俣早苗

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