緊縛願望矯正

妄想小説


田舎教師



 六十一

 「何か、また夢を見たんではないかね。」
 「え、どうしてそれを・・・。」
 それは鎌を掛ける誘導尋問のようなものだった。
 「やっぱり淫らな夢を見たのだね。どんな夢だったか、正直に話すのだ。」
 「わ、わかりました・・・。」
 自由を奪われた格好になると、もう隠し立てをしても無駄なのだと思ってしまう心理的な作戦だった。

 「あ、貴方達は、この間の・・・。」
 早苗は再び体育館倉庫で襲われた時のメンバーに取り囲まれていた。
 「さ、先生には少し付き合って貰うぜ。こっちに一緒に来な。」
 「い、嫌です。放してっ。」
 「おやぁ? 先生は逆らうことが出来るのかな? あんな恥ずかしい秘密を俺たち、知っちゃったんだからな・・・。」
 「へへへ。皆んなにばらされてもいいのかい?」
 「こ、困ります。分りました。言う通りにしますから。」
 早苗は男子生徒たちに取り囲まれたまま、放課後の教室へと引き立てられていく。
 「ほら、先生の大好きな物だよ。用意しておいてやったから、背中の方に手を出しな。」
 「え、し・・・、縛るつもり?」
 「縛ってください・・・だろ?」
 「ああ、そんな・・・。お願い、赦してっ。」
 「へ、嬉しいくせに。さ、これでどうだ。」

後ろ手括

 「さ、スカートもこうしてたくし上げておいてやるぜ。」
 「や、やめて・・・。パンツが丸見えになっちゃうわ。」
 「おい、逃げれないようにそこの教卓に縄を括りつけてしまうんだ。」
 「ああ、こんな格好にさせてどうしようって言うの?」
 「俺たちの前で詫びを入れて貰おうってのさ。」
 「詫びですって? どうして私が詫びなんかしなくてはならないの。」
 「嘘吐きだからさ。嘘を吐いてました。謝りますってな。」
 「え、何のこと?」
 「しらばっくれるじゃねえよ。縛られても何も感じないなんて、渡部に嘘吐いてたろ。正直に言って謝るんだよ。」
 「そ、そんな事・・・。出来ないわ。」
 「なら、ここに大勢連れてくるまでだ。まだグランドの方には一杯生徒が残ってるからな。『みんな、面白いものが見れるから集まってこいや』って声掛けたら、何人集まるかなあ。」
 「や、やめて。そんな事。お願い。いやっ。・・・。わ、わかったわ。謝ります。だから他の人を呼ぶなんてやめて。」
 「じゃ、素直に謝るんだな。」
 「わ、わかりました。私は嘘吐きでした。本当は縛られると凄く感じるんです。堪らない気持ちになるんです。」
 「え、それでどうなるんだ?」
 「ど、どうなるって・・・。」
 「お前の身体の反応だよ。」
 「え、そんな・・・。わ、わかったわ。言います。あ、あの・・・。あそこが濡れてきてしまうんです。」
 「あそこじゃ分からんな。ちゃんと言えよ。」
 「うっ・・・。じ、じょ、女性器です。」
 「女性器? なんだ、それ? もっと分りやすく言ってみろや。」
 「えっ? ううっ・・・。お・・・、お、おまんこが・・・。おまんこが濡れてきちゃうんです。」
 「ええ? 聞こえねえな。もっと大きな声ではっきり言うんだよ。」
 「ああ、おまんこが・・・、おまんこが濡れちゃうんですっ。ああ、もう赦して。」
 「それじゃ、どんな風に濡れているのか見せて貰おうか。」
 「そ、そんなあ・・・。お願い、もう赦してっ・・・。」

小俣早苗

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