妄想小説
田舎教師
二十四
早苗はショーツを脱ぎ取ると、頼りなげなほど短い裾を少し下に引っ張るようにしてみるが、裾が伸びるわけでもなかった。教頭の眼につかないように背中の方にショーツをそっと隠すと、意を決して教えられた通り腰を屈める瞬間に裾の前を手で一瞬だけ隠してから太腿をぴったりくっつける恰好で太腿の上から手を外す。
「み、見えて・・・いませんでしょうか。」
「大分、座り方も安定してきているようだな。今度はこの靴下を穿いてみなさい。」
教頭から渡されたのは絹製の黒い靴下のようだった。
「この格好のまま、穿くのですか・・・?」
「そうだ。スカートの中を見られないで足を組む練習だからな。」
「わ、わかりました。」
腰を下ろす際には教頭に教えられた通り、片膝から折るようにして膝同士を重ねあわせスカートの奥が覗いてしまわないように細心の注意を払う。
床に腰を下ろすとさすがに真正面では隠しようがないので、折った膝を教頭のほうに向けないように横座りになり、渡された靴下をおそるおそる片方ずつ穿いていく。
「穿いたか。それじゃ、そのまま立上ってっ。」
「はいっ。」
今度も脚をまず充分に折ってから裾の奥を覗かせないように慎重に身体を起していく。
「そうだ。上出来だよ、小俣君。いつもそうやって油断しないように立ち振る舞いをするのだ。」
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