妄想小説
田舎教師
二十三
「何だね、君。その下着は?」
むこうを向いているものとばかり思って気を許して服を脱いで下着だけになっていた早苗は突然教頭から声を掛けられてはっとする。その日はブラもショーツもミニワンピから覗いても判り難いと思って黒の下着を選んできていたのだった。慌てて両手でブラジャーだけの胸元と蔽い隠すようにするが、ショーツは丸見えだった。
「こ、こちらを向いてらしたんですか・・・。」
自分が勝手にこちらを見ていないと思い込んでいただけなので非難する訳にもゆかなかった。
「その下着はなんだと言っているのだよ。君は娼婦のつもりか?」
「え、そんな。娼婦だなんて・・・。そ、その・・・、ミニスカートから万が一覗いてしまっても判り難いかと思って・・・。」
「ふん。そんな考えだから隙が出てしまうのだよ。見られたって大丈夫という気の緩みがパンティを覗かせてしまうというのが判らんのか。絶対に見られないという自信を持つようでなければ、結局男に恥ずかしい格好を見られてしまうことになるのだよ。それがまだ判らんのかね。」
「も、申し訳ありませんでした。私が浅はかでした。」
「いいから、さっさと服を着たまえ。」
「あ、はいっ。」
「こ、これっ・・・。こんなに短いんですか。」
「その位のを穿きこなせなければ、自信を持ってミニスカートを穿くことは出来んぞ。そうだ。今日は下に穿いているショーツも脱ぎなさい。」
「え、ショーツもですか? こんな短いのに・・・。」
「黒い下着は気を許してしまうと言っただろ。ノーパンは逆に絶対に見られてはならないという緊張感を生むのだよ。さ、ノーパンになってそこに座ってみたまえ。」
「わ、わかりました。」
今の早苗にとって、教頭の命令は絶対的なのだった。
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