処女喪失

妄想小説


男女六人 卒業旅行



 六十九

 「お前、処女だったんだな。痛くなかったか、知世?」
 「ううん、大丈夫。気持ち、よかった。優弥が初めてで良かったわ。」
 裸の知世の身体を放すと起き上がって服を着始める優弥だった。
 「え、何処か行っちゃうの?」
 「ああ、茉莉の事も心配だからな。」
 「そう・・・。そうよね。」
 知世は甘いセックスの余韻に浸りながら毛布を引き揚げて顔を隠し、出て行く優弥を見送るのだった。

 茉莉は男たちに代わる代わる二回ずつ既に犯されていた。それでも男たちは縄を解いてはくれなかった。精液にまみれた股間を晒したまま両手、両足を大きく開かされた格好で放置されていた。立て続けに二度放出した男たちは満足して性交後の脱力感にうとうとしていたが、夜が明けて鳥の鳴き声がし始めると再び目を覚ました。
 暫く前にしたばかりなのに、茉莉のあられもない格好を目にすると再び性欲が沸いてきたようだった。
 「うううう・・・。」
 男たちのぎらついた目に再び危機感を憶えた茉莉が呻き声をあげる。猿轡は相変わらず咬まされたままなので、目で訴えかけることしか出来ないのだった。
 「何だ。もう一回して貰いたいのか。ちょっと休んだから、もう勃起出来るぜ。」
 男は一旦は締めたズボンのベルトを再び緩め始める。それを見て茉莉は激しく首を横に振る。
 「俺もやりてえよ。どっちからやるかジャンケンするか。」
 「いや、だったら俺はこいつの口に入れたくなってきちまった。なあ、二人で上の口と下の口で一斉にやろうぜ。」
 「おう、それはいい考えだな。へっへっへっ。たっぷりぶちこんでやるからよ。」
 口でさせると言った男のほうが先にズボンを降し、既に屹立したそのモノを茉莉の目の前に翳して見せる。
 「今、猿轡を外してやるからよ。騒いだり、噛んだりするんじゃねえぞ。そんな事したら首締めてやるからな。」
 そう脅しておいて猿轡にしているハンカチを解き始める。茉莉の目は恐怖に引き攣っていた。

猿轡外し

 「プファッ。ふうっ・・・。」
 口の中から唾液でベトベトになったハンカチが引き出されると茉莉は深く息を吐く。
 「さあ、咥えて貰おうか。おい、お前も下の口に嵌めてやれっ。」
 もう一人の男が茉莉の両腿を引き寄せ、将に挿入しようとした時だった。
 「茉莉ーっ。」
 (あれは、優弥の声・・・。)
 助けを呼ぶのは今しかないと茉莉は思った。
 「優弥ーっ。助けてぇーっ。」
 「しっ、黙れ。」
 男が慌てて茉莉の口を塞ぐ。しかし茉莉の声は優弥に届いたようだった。
 「茉莉ーっ、居るのかー。」
 男は二人で顔を見合わせる。
 「まずい。誰か来やがった。どうする?」
 「逃げよう。」
 慌ててズボンを引き揚げると、ベルトを締めるのもそこそこに男二人はバンガローを走り出る。その姿を認めた優弥が異変に気づき、男たちが走り出たバンガローの中に飛び込む。
 「茉莉っ。大丈夫か?」
 バンガローの中に優弥は両手、両足を縛りつけられて、股間を晒したままの惨めな茉莉の姿を見出したのだった。

 優弥が茉莉をコテージに連れ帰ると、そこには戻ってきた琢也だけでなく、哲平と玲子の姿もあったのだった。
 「皆んな夫々に大変な夜だったようだな。」
 皆の格好を見渡しながら優弥がぽつりと言う。
 「皆んなそれぞれ、殆ど寝てないみたいだしな。少し仮眠するか。」
 そう言ったのは琢也だった。
 「琢也。わたし、一緒に寝ていい?」
 玲子が突然宣言する。
 「え、じゃ私も哲平と寝る。」
 続いたのは知世だった。
 「じゃ、わたしは優弥とね。」
 茉莉も負けずにそう言い放つのだった。

玲子

  次へ   先頭へ




ページのトップへ戻る