妄想小説
男女六人 卒業旅行
六十五
毛布の中で裸で真正面から向き合っているので、玲子が自分のモノが勃起しているのに気づいている筈だと哲平も気づく。その哲平も胸の中に玲子の裸の乳房の膨らみを感じている。それを思うとますます下半身のモノが太く、硬くなってしまうのだった。
「哲平、我慢しないで。いれてもいいのよ。」
「え、入れるって?」
「ほら、こうするわ。」
毛布の中で、玲子は片方の脚を大きく広げて膝を高く持ち上げ哲平のペニスを受け入れる準備をする。硬く怒張した哲平のペニスの先が玲子の陰唇に触れる。
「入ってきて。」
「あ、ああ・・・。」
哲平も覚悟を決めて、腰を玲子に向って突き出す。
「ううっ。」
哲平は玲子の顔が苦痛で一瞬歪むのを確認する。
「大丈夫か?」
「大丈夫。いいの。熱いわ、哲平のあそこ。」
「痛いのか?」
「ううん、そういう意味じゃなくて。わたしの身体の内部に火がついたみたい。かあって火照ってるの。繋がってる・・・。」
「ああ、俺も・・・。俺も、たまらなくいいっ。ああ、玲子っ。」
哲平は我を忘れて玲子の身体を背中から強く抱きしめ、その唇をおのれの唇で塞ぐのだった。
優弥の元を走り出た茉莉は、一人阿寒湖の畔でぼんやり考えごとをしている。その姿を見つけて近づいて来る二人の男たちが居た。
「おい、あの女。俺たちがやり損なった女の事を教えてくれた奴だぜ。」
「本当だ。こんなところでまた出遭うとはな。一人みたいだな。」
男たちは思わず目を見合わせる。考えていることは二人とも同じようだった。
「あら、貴方達は支笏湖のキャンプ場で逢った人たちね。玲子とはうまく行かなかったの?」
「ああ、あと一歩のところで邪魔が入ったんでな。」
「え、邪魔? あと一歩・・・?」
男がもう一人に目配せする。すると合図をされた方の男が茉莉の後ろ側に回り込む。
「え、何・・・?」
「お前のせいで酷でえ目にあったからな。その償いをして貰おうって言うんだよ。」
「酷い目? 償いって・・・。何を言ってるの。」
気づいた時には茉莉はいきなり後ろから羽交い絞めにされ、前からはもう一人に口を塞がれてしまう。
「うう、ううっ・・・。」
男は片手で茉莉の口を塞ぎながら、尻のポケットからハンカチを取り出して茉莉の鼻を抓んで息を出来なくさせ、苦しくなって口を開いた隙にハンカチを捻じ込んでしまう。玲子にしたのと同じ手口だった。
「あうっ、あぐあぐ・・・。」
もうひとりの男のポケットからハンカチを抜き取ると、上から更に猿轡にして茉莉の口に咬ませてしまう。
茉莉がじたばたしようとするが、男の正拳突きが茉莉の鳩尾に命中すると意識が遠くなっていくのだった。
「茉莉のやつ、何処へ行ったんだろう。全然帰ってこないなあ。ちょっと捜しに行ってこようかな。」
「いや、優弥。独りにしないで。それにさっきからぽつぽつ雨が降って来ているわ。きっと茉莉も何処かで雨宿りしてるのよ。止んだら戻ってくるわよ。」
「そうだよな。キャンプ場だから雨宿りする場所は幾つもあるだろうからな。」
「それに、琢也や哲平たちも何時帰ってくるか分からないんだから、ここで待ちましょうよ。」
「そうだな、知世。」
雨が降り出してあたりもどんどん暗くなっていく中、バンガロー風のロッジの中で何時戻ってくるとも判らない四人をじっと待っている優弥と知世だった。
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