温泉男三人

妄想小説


男女六人 卒業旅行



 十九

 「何とか無事に第一日目は終えることが出来たな、優弥。」
 「大沼まではお前が道を間違えずに済んだからな、哲平。」
 「もうそれは言うなよ。それより琢也。さっき、五稜郭のタワーの上で玲子が言ってたけど、お前と茉莉、ふたりで最初の教会に行った後、何処へ行ってたんだよ。」
 「茉莉が言ってたろ。教会を見下ろす丘に上ってたって。」
 それを聞きながら、優弥は知世が抱いたのと同じ疑惑を頭に浮かべる。
 (そんな筈はない。だって俺と知世は函館教会をすぐに出てあの丘へ上ったんだからな。)
 「ま、いいか。そんな事・・・。それより琢也。お前、ちゃんと運転出来てたのか。大沼に着く迄。」
 「どういう意味だよ、優弥。」
 優弥は函館山まで昇る道すがら、助手席で茉莉が見せた痴態を思い起こしながら言うのだった。
 「いや。茉莉が後ろの席に独りで乗ってたからさ。さんざんお前を挑発したんじゃないかって。」
 そう言われて、琢也は大沼までの道程で何度もバックミラーで茉莉の様子を窺わずにはいられなかったのを思い出していた。
 「い、いや・・・。別に。俺は運転に集中してたけど・・・。」
 「そう言やあ、茉莉っていつもあんな短いスカートだったっけな。五稜郭タワーのシースルーフロアの上で股開いて立ってたのを見たらちょっとどきっとしたなあ、俺は。中学の時から、あいつの格好はエロかったからな。」
 「女子バスケ部のユニフォームだろ? あれは顧問の先公の趣味だったらしいけど、かなりエロかったよな。あの恰好見て、オナニーしてた男子生徒はほぼ全員だと思うぜ。」
 哲平がそう言うのを聞いて、琢也は教会の懺悔室で茉莉が突然言い出した言葉を思い出していた。
 (私の事、想像しながらオナニーしたことがあるでしょ?)
 確かにそう言ったし、そう言われて自分の事を見透かされていたのかと思ったのだった。
 「確かにな。今は大学でも結構股下が長いハーフパンツが普通だけど、あの頃の中学はピッチピチの股に食い込むようなブルマだったからな。」

女子バスケユニフォーム

 「そうかあ。一緒に傍で練習したた優弥が言うんだから、俺たちの思い過ごしじゃねえよな。あの女子バスケ部のユニフォームはエロかったよな。そう思うだろ、琢也?」
 「あ、ああ。まあ、な。」
 「それによ。タンクトップも殆どスケスケで、スポーツブラしてたんだろうけど、胸なんかユサユサ揺れてるのが丸見えだったからな。特に茉莉は早熟だったからな・・・。」
 「哲平、お前もオナニーしてた口か。」
 「自分だけは違うみたいにゆうなよ、優弥。」
 「ま、俺たち男子バスケ部は、毎日あの姿見てたからな。もう麻痺してたな。」
 「ちぇっ、麻痺かよ。羨ましいなあ。俺もバスケ、やっとけばよかったぜ。」
 「そんな助平根性じゃあ、あのバスケ部のきつい練習にはついていけないぜ、哲平。」
 「いやいや。あのムチムチの脚とか見せられてるんだったら、練習のきつさなんて吹っ飛んじまうさ。」
 「お前、実際やってないからそんな事言えるんだぜ。どう思う、琢也?」
 「俺は美術部で、実質帰宅部だったからな。そういうのは判んないな。でも確かにあの女子バスケ部のユニフォームはちょっとエロかったとは思うけどな。」
 「な、そうだろ。琢也はさすが正直だよな。でもよ、今日の茉莉のあのミニスカ。ちょっと刺激的過ぎなかったか? 優弥、お前。函館山まで運転してて何も感じなかったのかよ?」
 「そりゃ、茉莉が無茶苦茶挑発してんのは気づいていたさ。哲平が運転の時に茉莉が横だったら危なかったかもな。」
 「そう言えば、この前の同窓会の時だけど、あの後でやばい写真が回覧されてただろ。優弥、お前も知ってるだろ?」
 「ああ、知世のパンチラ写真だろ。俺んとこにも廻って来た。」
 「哲平。お前のとこは・・・?」
 「ああ、勿論廻って来たさ。実はあの写真、知世に教えたのは俺なんだ。こんなのが男子の間で廻ってるんだってな。」

茉莉

  次へ   先頭へ




ページのトップへ戻る