美人女医と看護師に仕組まれた罠
四十四
「本当に私が何でも言うことを聞けば、日菜子ちゃんの秘密は守ってくださるんですね。」
鬼塚医師の条件を呑んでもいいと連絡した明日香は、自分の当直の夜に鬼塚医師を当直室に招き入れていた。鬼塚は明日香が自分が仕掛けた罠に掛かってきたことにほくそ笑む。
「ああ、約束しよう。しかし、何でも言うことは聞くんだぞ。」
「わかっています。もし私の身体を望んでいるのなら、言うとおりに差し出します。」
「ふふふ。君は自分の身体を私が抱きたいと思っているとでも言うのか?」
「私の身体が望みなのじゃないのですか。」
「以前はそういう気持ちもなかったではないが、今はもっと違うことを考えているのさ。」
「ち、違うこと・・・?」
「まずは邪魔が入らないように当直室の内鍵を下ろしてきて貰おうか。」
明日香は土下座の格好からすくっと立ち上がると、当直室の扉を内側から錠をかける。明日香は、これでもう誰も助けには来れないのだと覚悟する。
「それじゃ、まずは着ているものを全部脱いで貰おうか。」
(やはり、私の身体が目当てなのだわ・・・)そう思いながら、悔しさに唇を噛みしめながらブラウスのボタンから外していく。明日香の腰からスカートがストンと床に落ちる。脂ぎった鬼塚の視線が下着姿の明日香の身体を舐め回すように見つめているのが痛いように感じられる。
鬼塚が顎をしゃくってみせるのが、下着も取れということだとはすぐに明日香にも分かった。下を向いて背中に手を回すとブラジャーのホックを外す。床にそっとブラジャーを置くと、剥き出しになった乳房を両手で隠したいのを我慢して、ショーツの腰の部分に両手を差し込んでゆっくり下していく。片足ずつショーツから足を抜くと、ショーツの裏側を隠すように丸めてブラジャーの上に置く。思わず手で裸の乳房と股間を蔽ってしまう。
「手が邪魔だよ。隠すんじゃない。両手は背中の方に回して立ち上がるんだ。」
鬼塚の命令には従う他はなかった。
「わ、わかりました。こ、これでいいですか?」
「ふふふ。いい格好だ。その格好は証拠としてしっかり写真に収めさせて貰うよ。さ、こっちを向いて顔をみせなさい。そうだ。」
「ああ、こんな写真を撮られなくてはならないなんて・・・。」
「しかしこんな程度ではまだ終わりじゃない。君には日菜子君が脅されたのと同じ程度の秘密を私に預けなければならないんだ。ただ裸になっただけじゃ誰にも知られたくない恥ずかしい秘密とは言えないからな。君がしなくちゃならない命令はこれからだ。」
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