美人女医と看護師に仕組まれた罠
三十一
撮影するポーズはいかにもSM倶楽部で撮ったものらしく見えるように、且つ恥ずかしさが一段と増すようなものが、吾作が色々手持ちしていたSM誌の中から入念に吾作と鬼塚によって選ばれたものだった。そのモデル写真に合わせて二人で完全に昏睡状態にある明日香の着衣を全て剥ぎ取り、吾作の手慣れた作業により大きく股間を割った格好で両手、両脚を縛り上げたのだった。
「おお。久々に生身の女を縛り上げたが、やっぱり素人の女はそそるものだな。」
「ふうむ。これがSM倶楽部の縛りってやつか。なかなかだな。」
縛る役目は吾作に任せて、鬼塚は縛られた明日香を何枚もデジカメに収めてゆく。
その数日後の日菜子の当直の夜には、趣向は更にエスカレートしたものになった。大きく股を広げただけではなく、股間にバイブを突きさして固定しようというのだった。昏睡している女の女陰にバイブを挿す為に潤滑剤のジェルローションまで使われたのだ。撮られた場所が当直室だとばれないように、古めかしい骨董品の肘掛椅子までが運び込まれ、いかにもSM倶楽部内で撮られたものという演出がなされていた。
「おう、素晴らしいですな。鬼塚先生。私も長年緊縛物の写真を撮ってきましたが、これはその中でも最高の部類ですぞ。」
縛った張本人の吾作自身が興奮しながらそう叫んだのだった。
「これで材料は大分揃ってきたというものだ。」
そう呟いたのは鬼塚医師の方だった。
「材料・・・? このエロ写真で二人を脅して言う事を聞かせるつもりですか?」
「ふん。馬鹿を言っちゃいかん。こんなもので脅したりしたら、こっちが捕まってしまうじゃないか。これらの写真にはもっと効果的な使い方があるのだ。まあ、それは私に任せておきなさい。」
鬼塚医師の頭の中では二人を陥れる奸計が着々と練られていたのだった。
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