美人女医と看護師に仕組まれた罠
二十八
(咥えさせられないのが残念だが、先走りのツユぐらいは塗りたくってやるか。)
そう思いながら権蔵は己の男根を手で前後に扱くのだった。やがてペニスの先端から染み出た透明な滴が眠っている明日香の唇からつうっと垂れて頬へ流れ落ちる。それを確認すると権蔵は一旦身体を明日香の顔面から離して唇を汚された明日香の様子をあらためて見返す。鬼塚医師から明日香にしていいのはそこまでだと釘を差されていたのだ。
権蔵は明日香の着衣を全て剥ぎ取り全裸にして抱きつきたい欲望に駆られるが、鬼塚医師の指示に逆らう訳にはゆかないのはよく分かっていた。名残惜しい気持ちを抑え込んで膝まで下していた明日香のショーツを引き上げ、ブラジャーを元に戻してブラウスのボタンを留めていく。
「どうだった、権蔵。首尾よくいったか?」
事を終えて鬼塚医師の特別室に戻ってきた権蔵はたった今味わってきた女医のあられもない姿を思い返しながら相好を崩して言う。
「そりゃ、もう・・・。あんな綺麗な先生を思いのままにするってのは最高ですよ。スカートの中を覗くだけじゃなくて、パンティまで下していいんですからね。」
鬼塚は一部始終をモニタで見届けていたのだが、初めて聞くような顔をして話を聞いている。
「先生。今度は全部服を脱がして抱きついちゃ駄目ですかね。どうせ気を喪っていて何されたか記憶にも残らないんだから。」
「抱きつくだけじゃ我慢出来なくなるんじゃないのか?」
「えっ・・・。やっちゃうってこと・・・ですか? そりゃ、あんな綺麗な先生と一度はしてみたいもんですがね。」
「しかし相手が意識がないんじゃちょっと無理だろうな。あそこも濡れて来ないだろうし・・・。」
「はあ。実はおいら、自信も無いんですよ。あの先生の裸を抱いたら勃起は出来そうだけど、最後まで持つか・・・。中折れしちゃうんじゃないかと不安で。」
「それで明日香先生にバイアグラを所望したんじゃないのか?」
「え、どうしてそれを・・・。」
「ふふふ。お前の考えそうなことは、すぐ分かるさ。」
「そ、そうですか。実は・・・。」
本当は明日香が使っている診察室には既に盗聴器が仕掛けてあって明日香と権蔵の会話も全て鬼塚は聞いて知っていたのだが、それはまだ権蔵には明かさないでおくのだった。
「バイアグラを手に入れるにはもう少し準備が必要なのだ。お前にももう少し演技をして貰うのでそのつもりでいるんだぜ。」
「バイアグラを手に入れてあの女医と出来るんだったら、何でもしますよ。鬼塚先生。」
権蔵はもうすっかり鬼塚の手の駒になっているのだった。
「あ、明日香先生。お早うございます。どうでしたか、当直の夜は・・・?」
「ああ、日菜子ちゃん。そう言えば日菜子ちゃんが最初の当直だった夜、爆睡しちゃったって言ってたわよね。私も何か変に爆睡しちゃったみたいで朝まで起きなかったのよ。」
「へえ。先生も・・・? あの部屋のベッド、妙に寝心地がいいんですかね?」
「そう・・・なのかしらね。少しカルテの整理をしておこうと思ってたんだけど、気づいたらもうベッドに横になっていたみたい。」
「あ、私もそんな感じですぅ。でも、ナースコールの設備とかしっかりしてるからいざという時は安心ですよね。」
「そうらしいわね。それに空調も立派だしね・・・。」
自分たちが眠らされていたことを少しも疑っていない二人だった。
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