美人女医と看護師に仕組まれた罠
三十五
「何するつもり。駄目よ、そんなことをしては。やめてっ・・・。」
しかしその時には既に硬くなった肉棒の先は濡れそぼった明日香の陰唇にするりと吸い込まれていたのだった。
特別室で慌てていたのはモニタ画面で様子を逐一確認していた鬼塚医師の方だった。予期せぬことが起きてしまったのだ。権蔵が正体を見破られてしまったばかりか、明日香のアイマスクを剥ぎ取って堂々と犯し始めたのだ。鬼塚医師の立てた、明日香に夢だったと思わせるシナリオはもはや成り立たないかもしれないのだ。
「ご、権蔵・・・。何てことを・・・。」
鬼塚はこの後をどう収拾させるか頭を抱えてしまうのだった。
両手、両脚を雁字搦めに縛り上げられていて、明日香自身では権蔵を止めることも遁れることも出来ないことを悟った。最初は何とか説得して止めさせようとしてみたものの、権蔵は全く聞く耳を持たなかった。ただじっと堪えているしかないと覚悟を決めた明日香ではあったが、権蔵のペニスは尋常な状態ではなかった。この齢の老人とは思えないような凄い勃起の仕方で、次第に明日香の方でも感じまいと心に決めていたのがだんだん揺らいでくるのに気づいていた。
「あ、ああ・・・。だ、駄目よ。そんなに・・・。ああ、ああ・・・。だ、駄目だったら・・・。ああ、駄目・・・。ああ、おかしくなりそう・・・。」
権蔵のカチカチのペニスによるピストン抽送は明日香が挙げる喘ぎ声と共に激しくなっていく。
「ああ、駄目っ・・・。い、イクっ。イクぅーっ。」
明日香が遂に絶頂を迎えようとしたその瞬間だった。権蔵に異変が起きたのだ。スポッと音を立てて明日香の陰唇から権蔵のペニスが引き抜かれると、明日香の目の前で権蔵が膝を突いてしゃがみこみ、胸を抑え始めたのだ。
「ど、どうしたの・・・。あ、芦田さん? どうした・・・の。」
明日香は自分がイキそうになってしまったことよりも、目の前の権蔵の様子に慌てていた。
「うううっ・・・。」
権蔵は呻き声を上げながらも、何とか立ち上がると部屋を出てゆこうとする。
「あ、芦田さん・・・。何処へ行くの。私をこんな格好のままにして置いてゆかないで。縄を解いてっ・・・。」
明日香の必死の願いも虚しく、権蔵は縛られたままの明日香を放置して部屋を出ていってしまったのだった。
モニタ画面で様子をずっと見守っていた鬼塚医師は権蔵の異変によからぬものを予想していた。しかしそれよりもまず明日香の状況を何とかしなければならないと気づいていた。
(そうだ。まだ加湿器の麻酔薬が使える筈だ・・・。)
鬼塚は自室に備えられたリモコンの操作盤で加湿器を再び作動させる。モニタ画面に戻ると麻酔薬の蒸気が次第に効いてきたらしく、縄の戒めから何とか逃れようともがきながら身体を動かしていた明日香の動きが徐々に緩慢になってきているのが見て取れた。
(ようし。あと、もう少しだ・・・。)
明日香ががっくりと首を垂れて身動きしなくなったのを見届けると、鬼塚は新たな追加の麻酔薬をハンカチに浸み込ませて当直室へと急ぐのだった。
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