智花ブルセラ

妄想小説

思春期



 七

 琢也が初めて智花の事を意識するようになったのは小学校の最終学年、最終学期が始まってすぐ、クラス委員を選ぶ選挙の時だった。その頃のクラス委員の選挙は殆ど虐めのようなもので、悪ガキの誰かが(あいつに押し付けようぜ)などと画策することで決まってしまうことが多かった。そうは言ってもバカでは務まらないので、委員に選ばれるのは本人が嬉しいかどうかは別として名誉なことと言えなくもない。その当時はクラス委員長は男が、そして副委員長は女が選ばれるものと相場が決まっていたので、クラス委員長に選ばれる男は女子たちの密かな憧れの的となることもままあるのだった。
 琢也は友達を多く作らない性質だったので、悪ガキ達から押し付けられる側に回ってしまう事が多かった。それでも特に反論するでもなく、得意がって頑張ることもなく、卒なくこなしてしまうのが常だった。前学期はかろうじて他の男子が選ばれてくれて再選となることはなかったものの、最終学期ではまたしても選ばれそうだった。
 前学期のクラス委員長が選挙の開票結果を一票ずつ読み上げ、副委員長の女子がそれを逐一黒板に正の字で書き上げているのを興味無さ気にそっぽを向いている時だった。何気なく窓の方を向いていた琢也の目に通路を開けて真横に座っていた少女のスカートの中が覗いて見えていたのだった。それが智花だった。
 智花は黒板に書かれていく開票結果を注目して見ているのだが、身体は完全に横を向いて琢也の方に身体を向けていたのだった。踵を椅子の座面に引っ掛けて膝頭を高く持ち上げていて、そのままの格好で脚を開いているので、その当時はごく普通の短いスカートの裾が開いて下に穿いている白い下着が琢也には丸見えになっていたのだった。

パンツ丸見え横顔

 その頃、男の子が女の子に仕掛ける悪戯の定番であった「スカートめくり」と呼ばれる悪ふざけで、悪戯された女の子のパンツを偶々目撃することはあったが、それとは違って全くの無警戒な状態で無防備に露わにされた女子の下着を目の当たりにするのは初めてだったので、さすがに目が釘付けになってしまったのだ。

茉莉子顔

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