妄想小説
思春期
十三
「そろそろ降りようか。」
そう声を掛けた琢也にいきなり茉莉子が抱きついてきた。
「キスして。」
「えっ・・・。」
掠れそうになる声で何か言おうとした琢也の唇に温かい茉莉子の唇が押し当てられた。その柔らかな感触に思わず琢也は茉莉子の背中に手を回して引き寄せる。茉莉子は琢也に抱きしめられると途端に力が抜けたようになり床に崩れそうになる。その身体を抱いたまま琢也も茉莉子の身体を床にゆっくり押し倒す。唇同士はくっついたままだった。その琢也の唇の間を縫うように茉莉子が舌を差し込んでくる。初めて感じるねっとりした感触に琢也は思わず生唾を呑みこむ。茉莉子の舌は琢也のそれを求めて探りあてる。琢也も舌を動かしてそれに応じる。
茉莉子の手が下から琢也の股間に伸びてきた。琢也自身も勃起し始めているのに気づいていた。初めて触られるのではなかったので、今度は吃驚することもなく茉莉子がその部分をまさぐってくるのに任せる。
「ね、直接さわっていい?」
一応訊いたという感じで、既に茉莉子の指はズボンのチャックを探り当ててそれを引き降ろし始めていた。チャックの間に手を忍び込ませて膨らみかけたペニスを引き出そうとしているが上手くゆかないようだった。琢也はベルトを緩めトランクスを少し下げると自分からペニスを引き出してやる。自由になった男根に茉莉子の手が絡みついてきた。
「凄いわ。こんなに大きくなってる・・・。」
初めて握ったらしい男性そのものに茉莉子も興奮しているようだった。
「ねえ、感じている? ムラムラするの? そうよね。だってこんなに大きくしてるんだもの。」
琢也は前に茉莉子が(自分は性欲は感じないけど、性欲には凄く興味があるの)と言っていたのを思い出していた。
(この子は感じてはいないのだろうか・・・。)
確かめてみたいとは思ったが、どうすればいいのかがわからない。
(まさかクリトリスを探り当てて勃起してるか確かめる・・・? なんて出来る訳ないよな。)
「君は感じてないの?」
大きくなったペニスを握られたままで、琢也は口に出して聞いてみた。
「わからないわ。興奮はしてるけど。ね、胸、触ってみて。」
そう言われて乳首が立っているか確かめればいいのだと気づく。片手で背中を抑えたまま、もう片方の手を茉莉子の胸元に伸ばしてブラウスのボタンを探る。ボタンはすぐに探り当てられたが、外すのに手間取ってしまう。茉莉子のほうは手伝うでもなく、ただされるがままになっている。漸く一つだけボタンが外れたので、そこから手を突っ込むがブラジャーが硬くガードしていて乳首は探り当てられない。
「ね、ここ。この後、どうなるの?」
茉莉子が握ったペニスを上に向けて反りあげるようにしごいている。
「この後・・・?」
「射精・・・、するの?」
「イクっていうこと? どうかな。わからない。」
「どうすればいいの。もっと優しく? それとも激しくっ?」
「こうするんだ。」
琢也は乳首を探り当てるのは諦めて、自分のペニスを握っている茉莉子の手に上から手を添えて軸に沿って上下に動かすように茉莉子の手を導く。
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