妄想小説
思春期
二十六
氷室は薫の鼻の下に手を当てて、意識が無くなったことを確認してから薫のスカートを捲り上げる。薫にも茶巾縛りの格好をさせる為だ。しかしタイトスカートなので肩の部分までずり上げるのがやっとだった。大人の女を辱めるには不十分だと思ったので、後でばらまくと脅せるように写真だけ撮っておく。
(先生は茶巾縛りなんかより、裸に剥いて縛り上げるほうがお似合いのようだな。)
氷室はほくそ笑むと、スカートを剥ぎ取ってしまってから薫を麻縄で後ろ手に縛りあげる。
薫が意識を取り戻した時、嗅がされた薬のせいか頭がガンガン痛むのとは別に身体の自由がまったく効かないことに薫は愕然とする。両手は背中でがっしりと縛り上げられているようだった。しかし縛られているのは手だけではなく、その縄は薫の乳房の上と下にも回されていて、両腕の自由は完全に奪われているのだった。
不自由な身体のまま床に寝かされた薫が首を擡げると、遥か上のほうに明り取りの窓が見える。しかしその窓の向こうは既にとっぷりと日が暮れていて、暗くなっているのが判る。
「ほう。やっと目を覚ましたようだな、井上先生。」
嘲るような声が耳の後ろで聴こえる。不自由な身体のまま、肩の後ろを振り返ると薫を眠らせたらしい男が跳び箱の上にふんぞり返って座っているのが見える。
「あ、貴方・・・。私に何をしたの?」
まだくらくらする頭の中で薫は自分の置かれた状況を必死で把握しようとする。
「あんたにはちょっと大人しくして貰いたかったんでね。さっき、今夜の最後の見廻りに警備会社の連中が通り過ぎたんで、今晩はもう誰にも邪魔されずに朝まで楽しめるってことが確認出来たのさ。」
「何ですって?」
今日の最終の見廻りは6時だと聞かされていたので、薫は既に2時間近く眠らされていたことを知る。普段なら夜の8時と12時に警備会社の見廻りがある筈なのだが、今日は3時以降は全職員も退出しているので、夜6時が最終の見廻りなのだった。それはもう明日の朝までは誰の助けもやって来ないことを意味していた。
男のすぐ右には見覚えのある灰色のタイトスカートが卓球台の上に無造作に掛けられていた。それで初めて自分がスカートも剥されて寝かされている事を知る。身動きの取れない身体のまま自分の姿を確認すると、下半身は辛うじて下着はつけているものの、ショーツ丸出しで寝かされているのだった。上半身はブラウスはまだ身に付けてはいるものの前のボタンは全て外されて白いブラジャーが剥き出しなのだった。
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