妄想小説
狙われていた新婚花嫁
三十六
「ソコノソファニスワリマショウ。ア、テデスカートノスソ、カクサナイデ。」
ソファに腰掛けるのに、すかさずミニスカートから覗きそうになる裾の前を手で隠そうとした優香に手で隠す事を許さないジミーだった。
「ソウ、ソウヤッテパンティマルミエニスルノ、イイデスネ。」
「ねえ、お願い。ロビーを歩いてる他の人達からも見られてしまうわ。」
「イインデス。ミナサン、タノシマセル。アナタノヤクメデス。」
「そんな・・・。これじゃ、私、見世物じゃないの。」
「ソウダ。ワタシ、トッテクルモノ、アリマス。ソノママノカッコウデ、マッテテクダサイ。パンティ、カクシテハダメデスヨ。」
そうきつく優香に命じると、ジミーは車に何かを取りにゆく。
ホテルのロビーを行き交う男達はきまって優香の露わなスカートの奥をちらちらと覗きながら通り過ぎる。隠すことが出来ない裾の奥を晒したまま、優香は俯いて堪えているしかなかった。
暫くして戻ってきたジミーは黒っぽいものを手にしていた。
「サ、トイレットデコレニキガエテキナサイ。」
「え、これって・・・。私のニットワンピースじゃないの。何時の間にこれを・・・。」
「ワタシタチ、ホテルスタッフハ、アイカギアリマス。」
ジミーが何時の間にか自分達の部屋に合鍵で忍び込んでいたことを今になって知った優香だった。ジミーが持ってきたのは、優香が穿いてきたミニスカートより更に短く、ワンピースの為、裾が更に捲れ上りやすいものだった。
「オナジホテルノヒトニ、モクゲキサレテモダイジョウブナヨウニ、フク、キガエテキテ。」
ショッピングセンタに行っている筈なのに、他のホテルに居たと誰かに言われないようにという事らしかった。日本人以外の客や現地人なら黒いワンピースの女としか映らないのだろうと優香は思った。
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