あかね微笑

妄想小説

体操女子アシスタントの試練


 五十六

 「どうしてもやるのかね、あかね君。」
 「はいっ、東郷さん。挑戦してみたいんです。究極のリフトの先にある、恍惚のリフトというものを。」
 「わかった。君がその覚悟なら。」
 「カメラマンの足立さんを呼んであります。うまく出来たら彼には演技の撮影を頼もうと思っていますので。」
 「そうか。いいだろう。」
 あかねは着替えるのに、一旦レッスン室の着替えコーナーのカーテンの向こうへ消える。入れ替わりに入ってきたのはカメラを抱えた足立カメラマンだった。
 「撮影をする為に呼ばれたんですが。」
 「ああ。そこで待機していてくれ。」
 東郷は足立をレッスン室の隅にカメラと共に待機させる。そこへ入ってきたのはあかねだった。その姿をひと目みてレッスン室の隅に居た足立は息を呑む。あかねは何一つ纏っていない素っ裸だったからだ。しかもその股間は綺麗に剃り落されていて真一文字の性器が丸出しなのだ。

全裸あかね

 「東郷さん、ではお願いします。」
 「いいんだね。あかねクン。」
 あかねは返事の代りに軽く頷く。
 腰を落として身を屈めた東郷の元へ裸のあかねがゆっくりと近づいていく。差し出された東郷の手の上を跨ぐようにしてあかねも身を沈める。
 恍惚のリフトはあかねが岡村美香から託されたノートの最終ページに載っていたものだ。究極のリフトの更に先にあるものとして記されたそのポーズを描いた図には支え手となる男性の手の形がはっきりと記されている。親指と薬指、小指を大きく広げた間に人差し指と中指が添えられて天を突くように上向きにされている。その二本の指を陰唇に沈み込ませるように結合したまま、身体を宙に持ち上げさせるものだ。

陰唇挿し

 「お願いします。」
 あかねが両手をフライングキャメルの形に後方へ伸ばしてポーズを取り身体をゆっくりと東郷の手の平に下してゆく。毛を失ってすべすべになった恥丘の割れ目に沿って二つの指が陰唇の中に滑り込んでいく。
 「うっ。」
 あかねは軽くため息を洩らす。それは痛みに由るものではなく、感慨によるものだった。
 身体の中心に挿しこまれた二つの指以外の手があかねの会陰と恥丘の全部を挟み込むとあかねの身体の中心部は東郷の手と一体になる。いや、あかねの身体全体が東郷の身体全体と一体になったのだった。
 あかねは自分の身体が舞い上がるように宙に浮くのを恍惚感の中で感じ取っていた。

あかね恍惚



 完

あかね微笑

   先頭へ




ページのトップへ戻る