全裸締め出し

妄想小説

体操女子アシスタントの試練


 四十八

 東郷が貞操帯の鍵を外す条件に挙げたのは、吉村春江を陥れるという事だった。亜紀にはそれを拒む余地はこれっぽっちも無いのだった。自分が自由になる事しか考えられなかったのだ。
 「ねえ、春江さん。貴方、まだあかねさんを懲らしめるの足りてないんでしょ。」
 「そりゃそうよ。たっぷり赤恥を掻かされたんだもの。そんな簡単には赦してやる積りないわ。」
 「だったら私にいい考えがあるの。」
 亜紀は東郷から授かった策略を春江に耳打ちするのだった。

全裸局放置

 亜紀が春江に話したあかねを陥れる作戦というのは、最近働き方改革の影響で局内でも深夜の居残りが激減して12時以降はビル内にひと気が全く無くなることを利用して、あかねを深夜まで居残らせ、素っ裸で12階の東郷の部屋の前まで行って戻らせる命令をするというものだった。その為に出発する当直室と12階の東郷の部屋の前で春江と亜紀がそれぞれ待機し、あかねが現れた後、脱いだ服を隠し部屋に戻れないように施錠した上で火災報知機を鳴らして警備員に裸のあかねを発見させようという手の込んだものだった。当直室にもアシスタント控え室にも戻れなくなったあかねの前に現れて土下座をさせて助けて下さいと言わせようというのが作戦だと亜紀は東郷の入れ知恵だとは悟られないように春江に教え込んだのだった。
 その為に亜紀は12階のフロアに、春江は当直室の押入の中に深夜遅くまで張り込んであかねが罠に嵌るのを待つという作戦なのだった。しかし、その本当の狙いは深夜遅くまでという時間を使って、春江に摩り替えた睡眠薬入りのペットボトルのスポーツドリンクを呑ませることだった事は春江も気が付かないのだった。
 騙された春江が当直室で待機する間に眠り込んでしまうのを待って、亜紀は東郷に指示された通りに春江に貞操帯を嵌めて鍵を掛けてしまうのに成功する。亜紀自身の時と違っていたのは、春江には掻痒剤が沁み出してくるローターを陰部に挿入させたうえで貞操帯を嵌めるということだった。

あかね微笑

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