西村D2

妄想小説

体操女子アシスタントの試練


 四十二

 由香里への試練はそれだけでは終わらなかった。アシスタント控え室に戻った由香里の元へ、またしても西村ディレクターを通じて届物があったのだ。
 「はい、これっ。由香里ちゃん、人気あるねえ。またまたお届けものだよ。」
 「え、ええ・・・。」
 今度もクッション材に包まれた紙包みだった。明けてみる前から、由香里には暗雲のような不安がたちこめていた。
 『この間のと一緒に、今度はこっちも後ろの穴に挿入して演技すること』
 非情な言葉が綴られた紙切れと一緒にクッション材から出て来たのは、この間の物より一回りほど小さな、しかし由香里にとっては決して小さくはないピンク色した卵型の物体だった。
 (こ、こんな物を入れるなんて。無理だわ・・・。)
 由香里は以前に座薬というものは使ったことがあったが、その物体は座薬より遥かに大きなものだった。

 送られてきた物と一緒に入っていた紙切れには、非情な命令の他にあたらしいURLも記されていた。何が出て来るか怖ろしくてスタジオの控え室では観る事が出来なかった由香里は、自宅に帰るなり自分のパソコンにそのURLを打ち込んでみたのだった。
 出て来たのは前回とほぼ同じ動画サイトの映像だったが、ようく見ると前回のは首から上が切れていたのに対し、今度のは顔の下半分までが映っていたのだった。それは元の映像は顔全てが映ったものがあることを意味していた。
 (命令に背けば、更に顔を露出したものもアップ出来るというのね。)
 由香里はもはやどんな命令をされようとも、それに背くことは出来ないことを思い知らされたのだった。

 スタジオに立った由香里は、本当はまともに歩くことすら辛いのを顔に出さないように必死に堪えていた。陰唇に埋め込んだものは二度目ということもあってすんなり入ったのだが、後ろに入れることを命じられたものは簡単ではなかった。色々考えてローションを塗りたくって何とか押し込んだものの、身動きすればその異和感に思わず声が出てしまいそうだった。それでも命令に背く訳にはゆかず、本番前にトイレでそれを前後に装着して出て来たのだった。
 「それでは本番、行きまあすぅ。サン、二―、イ~チ。はい、キュー。」
 「おはようございます。今朝も体操で元気な身体を保ちましょう。では、最初は背伸びの体操から~。大きく手を上に伸ばしてぇ。」
 由香里が爪先立ちになって踵を挙げると括約筋が締まって肛門のモノが由香里の中心を貫くようだった。
 (ああ、もう駄目っ・・・。)
 由香里の意識がすうっと薄くなっていく。
 「あ、由香里さん。どうしたの? 大丈夫・・・。」
 傍で誰かが叫んでいる声も次第に遠のいていくようだった。

あかね微笑

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