妄想小説
体操女子アシスタントの試練
二十二
「体幹を身体の中心で捉えるように頭で感じるんだ。」
「あ、はいっ。」
「そのままでお尻の筋肉をぐっと締めるっ。」
「あ、はい。こうでしょうか。」
「ううむ。まだだな。もっと力を篭めて。」
「はいっ。」
その時、あかねは東郷の手が後ろから尻たぶの間に差し込まれたのを感じた。
「あっ・・・。」
「ぐっと締めつけてっ。」
尻の間に差し挟まれた東郷の手の平をお尻で締めろというのだった。
「下腹に力を篭めるんだ。」
「はいっ。」
「お腹を突き出さないようにして恥骨を前に出すようにして。」
「え? こうでしょうか?」
今度はあかねのまさに恥骨部分にもう片方の東郷の手が当てられたのを感じた。
「うっ・・・。」
「ここだ。下腹を前に突き出さないようにしてここに力を篭めてごらん。」
東郷の手が当てられている場所はあかねの陰唇のすぐ上。裏側にはクリトリスがあるのだ。後ろと前からあかねは鼠蹊部を抑えつけられた格好になっていた。
(感じてはいけない。感じてはいけないのだわ・・・。)
そう思うのだが、身体が熱く反応してしまいそうになる。恥骨に当てられた東郷の手に力が篭められると、益々意識が自分の股間に集中していくあかねだった。
「そうだ。そのままもう一度爪先立ちになるんだ。」
「あ、はいっ・・・。」
あかねは股間を前後から支えられるような格好で爪先立ちになる。不思議と身体がぐらぐらしないのだ。
「どうだね。この感触をよおく憶えておくんだ。踵を床に戻してっ・・・。そう。もう一度、爪先立ちにして・・・。そう。そのまま保って。」
股間とお尻から、すっと東郷の力を篭められた手が引かれたようですっと身体が自由になる。途端に身体がぐらぐらし出す。
「ああ、駄目です。手を放されると身体がふらふらしてしまいます。」
「そうか。まだ不十分ということのようだな。もう少しレッスンを続けることにしよう。さ、後は身体をほぐすストレッチをして。」
「はい。」
(ああ、もう少し身体を抑えておいて欲しかった・・・。)
惜しいような気持ちのまま、あかねは以前に東郷に教えられた身体をほぐすストレッチを始めるのだった。
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