留守番 完結編
二十七
痒み責めによる調教は、美鈴に絶大なる効果をもたらした。最早、美鈴は男の完全なる奴隷と化していた。朝食と同じ様に、全裸にエプロンだけの姿で男に昼を給仕した後も、素っ裸のままで男のすぐ傍の床に傅いていた美鈴だった。
美鈴は男に乳房や乳首の周りに洗濯バサミを嵌められていた。痛みに感じる筈のその責め具は、却って美鈴に愉悦をもたらすものとなっていた。男は昼食を採る際にもズボンのチャックを下げ、下着から陰茎をわざと覗かせていた。そして男が合図すると、美鈴は首輪を嵌められて不自由な身体ながらも男に擦り寄って剥き出しのペニスを咥えるのだった。
「だいぶ、奴隷らしく従順になってきたようだな。」
「はい、ご主人さま。なんなりと美鈴にお申しつけくださいませ。」
しかし美鈴が従順になればなるほど、男は美鈴に飽き始めていた。そして次なるターゲットをどういたぶるかを思案し始めていたのだった。
「おう、そろそろお前のダチの恵子って奴がやって来る頃だな。」
男の言葉に美鈴ははっとなる。
(そうだった。恵子が成り済ましのラインで誘き寄せられているのだった。なんとか来ないように知らせなくちゃ・・・。)
しかし今の所、美鈴にはそれを為す術が何もないのだった。
「お前にはちょっとの間、大人しくしてて貰わなくちゃならないからな。さ、来るんだ。」
男はそう言って美鈴の首に巻かれた首輪の鎖を取って、二階へと引っ張っていくのだった。
「何処へ連れていこうというのですか?」
「さっき家の中をいろいろ家探しした時に、ちょうどいい部屋を見つけたのさ。」
そう言うと、男は美鈴を八角形になったガラス窓で囲まれた部屋へと導き入れる。そこは、階下を見下ろせるお茶会などに使うアトリウムとでもいうような小部屋だった。しかし男はそこから更に小さな扉を抜けて螺旋階段で上れるその上の小部屋へと美鈴を連れていくのだった。
「ここは外から鍵が掛かるようだからな。この部屋で暫く大人しくしてるんだ。」
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