留守番 完結編 第二部
四十四
「ま、待って。その前に、生徒たちにはせめて服を着せてやって。」
「ふん。どこまでも生徒思いの先生って訳だ。よし、いいだろ。こいつらには服を着させてやるかわりにちゃんとご奉仕するんだぜ。」
そう言うと、男は薫の首輪に繋がった鎖を二階から降りてくる階段の欄干に繋ぎ留めてしまう。薫が逃げられないようにしておいてから、男は恵子と美鈴から脱がした制服を持ってくると、一旦縄を解いて二人がセーラー服を身に付けるのを見届けてから再び後ろ手に手錠を掛ける。
「お前達はもう一度屋根裏部屋で大人しくしてて貰おう。さ、歩くんだ。逃げようなんてしたら、今度は先生の方が痛い目に遭うんだぜ。いいな。」
ひさびさに裸でない事を許された美鈴と恵子は今度は自分達の代りに男の餌食になる薫の方を心配そうに振り返る。その視線に気づいた薫は(大丈夫よ。今は黙って男の言うとおりにしてて。)そういう目付で少女たちに目配せを送るのだった。
「さ、今度は二人一緒にしておいてやるから。先生の身体を愉しんでいる間、ここで大人しくしてるんだぜ。」
そう言うと、二人を蹴飛ばすように屋根裏部屋の中に押し込んでしまうとしっかりと外から鍵を掛けてしまうのだった。
「いったい何処へ連れて行こうっていうの?」
再び戻ってきた男が、階段の欄干から鎖を外して薫を引っ張っていこうとするので薫は訊いてみる。
「お前を調教するのに、相応しい場所さ。」
「調教・・・? どういう意味?」
「ただ犯すだけなら、もうあの小娘二人でさんざんやらせて貰ったんでね。お前には別の趣向で愉しもうっていうのさ。」
「私をどうするつもり・・・なの?」
「お前みたいな女にやりたい放題出来るなんてのは、そうあるチャンスじゃないからな。滅多に出来ない事をしようって訳さ。」
「滅多に出来ない事?」
「ああ。この屋敷の親達が夜な夜なやってる事さ。昨夜、ビデオで散々見せられて、俺もかなり感化されちまったからな。一度ああいうのを試してみたかったんだ。」
「ああいうのって・・・。」
「行けばわかるさ。さ、とっととこの階段を降りて行くんだ。」
男は小突くようにして裸の薫を地下室への階段へと追い立てていく。
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