妄想小説
女敏腕警護官への逆襲
五十四
「あっ、痛っ。もっとそおっとやって。」
「あ、すみません。えーっと・・・。あ、何かあるっ。」
「ゆっくり・・・。今、私も括約筋を出来るだけ緩めるから。そおっとほじくり出して。」
「は、はいっ。」
「うっ、痛いっ。でももう少しよ。落ち着いて。慎重に・・・。あっ、ああっ・・・。」
「あ、出てきました。」
ポトリと床に落ちた手錠の鍵を拾いあげるのに、二人して一緒に腰を屈めたのだった。
カチャリ。
小さな音と共に冴子は自分を拘束している手錠の鍵が開いたのを安堵と共に感じる。すぐに自分のもう片側の手錠と雄太のほうを解錠すると自由の身になった二人は武器庫になっている部屋へ真っ直ぐ向かう。
自分達の銃を取り返し再び手にすると、殆ど裸の格好のまま一色等を制圧する為に二人で大臣の拉致されている部屋へ向かうのだった。
完
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