妄想小説
深夜病棟
四十二
パシーン。
「ああ、もうお赦しを。」
茉優は泣きながらその場に崩れ落ち、背中に手を回したまま土下座の格好を採る。その頭を池田の足が踏みつける。
「どうだ。少しは反省したか?」
「わ、わたしが・・・、私が悪う・・・ございました。どうか、お赦し・・・ください・・ませ。」
やっとの事で茉優はそう言い切った。
「よおし。ならば腹が減ったので朝食を用意して貰おうか。」
そう言いながら池田は茉優の前に腰を屈めて両手の戒めを解く。
「いつまでそんな看護師の格好をしてるつもりだ。ここでのお前は看護師ではなくご主人にお仕えする召使なのだ。ほれっ。これを身に着けておけ。」
そう言って茉優に池田が投げつけてきたのは一枚のエプロンだった。
「は、裸でこれを着けろと仰るのですか。」
「看護服はもう脱げと言ってるのだ。」
仕方なく茉優はかろうじて身体を被ってくれていた超ミニのナース服を脱ぎ取ると、白いメイド風のエプロンだけを裸の身体に纏う。
「ふふふ。いい格好だ。尻を見せてみろ。」
エプロンは前側を被っているだけなので、散々ラケットで打ち据えられて真っ赤に腫れている裸の尻が丸見えの筈だった。
「ああ、恥ずかしい。」
茉優は殆ど裸に近い格好で池田に朝食を給仕させられ、漸く解放されることになる。
「病院の制服で外を歩く訳にはゆかんだろ。服を貸してやるからそれを着て行け。」
そう言って池田がクロゼットから出してきたのは白っぽいワンピースのようだった。
「これは数年前のクリスマスでビンゴで当たった余興用のものだ。これなら朝帰りのお前にふさわしい格好と言えるだろう。」
そう言って茉優に投げて寄こしたものは、バドワイザーのボディコンミニスーツで、短く詰めたワンピースの看護服より更に丈が短いものだった。
「こ、これで外を歩けと仰るのですか。」
「いやなら裸で帰っても構わんぞ。」
「い、いえっ。お借りします。」
「下着もいるだろ。それだけ短いとちょっと屈めば丸見えだ。俺のお古のブリーフを穿いていくんだ。」
そう言っていかにも穿き古した感じの薄汚れた男物のブリーフを茉優の顔目掛けて投げつける。茉優はそんな物を身に着けさせられる屈辱に再び涙が溢れてくるのだった。
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