妄想小説
深夜病棟
三十七
「押し込むのだっ。」
「ううっ。」
ピンク色の物体は茉優の一番敏感な部分に吸い込まれるように入り込んでしまう。さきほどの余韻がまだその部分を潤わせていたのだった。
「どうだ、気持ちいいか?」
「・・・。」
おぞましい、気持ち悪さだけしか茉優には感じられない。
「そのままでは落ちてしまうだろ。脚をもっと広げてがに股になれっ。ワンピースの裾を上に持ち上げておくんだ。」
茉優が言う通りにすると、池田はテーブルから粘着性の高いガムテープを取り上げて50cmほどを切り取ると、持ち上げられたワンピースの裾から露わになっている茉優の下腹部の中心辺りから股座を通して尻の割れ目を通り越した背中の下部まで引っ張って貼り付けてしまう。更には1mほどを切り取ると、今度は最初に貼ったガムテープの上を蔽いながら腰の周りに一重に巻きつけてしまう。
「ほら、どうだ。さながら、ガムテープの褌って訳だ。」
「どうして、こんなことをなさるのですか?」
「そいつを勝手には外せないようにする為だ。いいか。俺の許可なくそのガムテープの褌を外すことは許さんからな。」
「これを着けたままでいろと言うのですか。」
「そうだ。お前は今晩それを貼り付けたまま過ごすのだ。分ったら職場に戻れ。」
非情なひと言だった。茉優は泣きたい思いを抑えながらやっと当直室を後にしたのだった。
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