バック責め

妄想小説


走る女 第一部



 三十八

 「ああっ・・・。」
 男のペニスが膣内に深く侵入してくると、思わず莉緒は声を挙げてしまう。
 「どうだ。久々のペニスは。やっぱり犯して欲しいんだろ。」
 口惜しさに唇を噛んで答えないが、身体は反応してしまっていた。
 「お前の旦那は動画通信で見る限りは、そんなに精力は強くなさそうだな。」
 他人に言われるのは癪だったが、その通りだと莉緒も認めざるを得ない。なかなか自分が満足出来る一瞬まで持続してくれることは少なかったからだ。

 「ああ、駄目っ。い、いきそう。ああ、いっちゃう・・・。」
 男のピストン運動が激しさを増してくると、もう我慢が出来ず自分からも腰を振って動きに合わせてしまう。
 「ああっ・・・。」
 大きな喘ぎ声をあげてしまったのと、自分の膣内に熱いものが滾るように注ぎ込まれるのがほぼ同時だった。外に洩れる筈はないと思いながらも自分の喘ぎ声を手で塞ぎたいのだが、両手首の戒めがそれを許してはくれないのだった。
 抜き取られた男のペニスはまだ怒張を喪っていなかったが、赤黒く染まっている。男は事も無げに壁からシャワーヘッドを抜き取ると、蛇口を捻って汚れたペニスを洗い流す。莉緒は両手を縛られたまま立ち竦んで男の処理が終わるのを待つしかなかった。男は流し終えると棚から真新しいタオルを取ると股間の辺りを拭ってから、さきほど脱ぎ捨てておいたズボンとトランクスを取り上げて身繕いをし始める。
 「あ、あの・・・。」
 「ん? 自分では解けないか。」
 そう言うと、莉緒の後ろに回り込んで後ろ手の紐を少しだけ緩める。
 「あとは自分で何とか解くんだな。」
 そう言うと、シャワー室から自分だけ悠々と出て行ってしまう。暫くもがいているうちに漸く手首の紐が解けてきた。自分の股間をみると、内股に赤黒い沁みがこびりついている。膝まで下ろされていたランニングパンツとショーツを抜き取ると、自分の股間にもシャワーを当てるのだった。

シャワー濡らし

 「なあ、莉緒。今晩もいいだろ。」
 風呂に入った後、自分の部屋に戻っていったと思ったトオルは縄の束を手にしていた。
 「まだ、終わってないの。だからあそこは絶対駄目よ。」
 「いいよ。今晩も口でしてくれれば。俺、ちょっと縛り方の勉強をしてきたんだ。それを試してみたいんだよ。」
 「わかったわ。」
 回数を重ねる度に、女を縛るというのを考えるだけで夫は興奮してきているようだった。しかし昼間、男にされたことを気づかれてはならないという思いがあって、気が気ではないのだった。
 「今日は上は裸になって貰うよ。あ、下は脱がさないから安心して。」
 そう言うと、トオルは莉緒のブラウスのボタンをひとつづつ外していく。莉緒はおとなしくされるがままになっている。やがてブラウスを全部剥ぎ取ってしまうと、今度はブラジャーに手を伸ばしてくる。背中のホックが外され、片方ずつ肩から外されてしまうと自由になった乳房がぶるんと震える。思わず莉緒は両手を交差させて乳首を蔽う。その莉緒の背中側に回ると乳房に当てた両手をトオルの手が掴んで後ろに回させる。

莉緒

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