妄想小説
走る女 第一部
二十二
「凄いわ。こんなに大きくなってる。」
トオルのペニスは一度咥えただけで、莉緒が今まで観たことがないほど太く、硬く屹立していた。莉緒は再び咥えなおしながらトオルに見せつけるように姉さん座りになった両膝を少し広げる。
「いいのよ。口の中に出しても。」
そう断ると、ペニスの裏側を舐め上げるようにした後、再度喉の奥元にまで深く咥えこむのだった。
トオルが莉緒の口の中で果てた時、あまりに感激した風で莉緒の肩を強く抱きしめたのだったが、トオルのそれは既に萎えきっていて、莉緒をもう一度押し倒すようなことはなかった。
「じゃ、疲れてるんで先に寝るよ。」
そう言うと、自分のベッドに引き上げていくのだった。新婚の頃は一緒に寝ていたのだが、トオルのいびきが激しいので、すぐに夫婦別のベッドにしたのだった。
夫が自分の寝室に引き上げていくのを見届けた莉緒はスマホの録画停止ボタンを押す。
(ああ、こんなものを送らなければならないなんて・・・。)
しかし男の命令に背くことはその後、どんな酷い仕打ちをされるか判らないだけにそれが怖くてスマホの送信ボタンを押してしまうのだった。
「昨日はどうだった。旦那のチンポの味は。俺のと比べてみたんだろ。どうだい? 旦那のチンポは凄かったかい、それとも俺のより貧弱か?」
「い、言わないでっ。」
自分が送った動画だが、目の前の男にフェラチオをしている画像を見られたかと思うと、恥ずかしさと口惜しさで顔を真っ赤にする莉緒だった。
「あの後、旦那はそのまま寝てしまったみたいじゃないか。淋しくてあの後、自分で慰めたんだろ。」
男の言葉にはっとする。夫が自分の寝室に引き上げてしまったのをしっかり確かめてからスマホの録画停止ボタンを止めたのだ。その後、自分の火照った身体を抑えきれずに台所の床にぺたんとしゃがみこんでオナニーに耽ってしまったのは事実だった。
それをまるで目撃していたかのような男の言葉に、思わず莉緒は身を竦ませてしまったのだ。
「なんだ、その顔は。まるで見られていたみたいな顔してるぜ。図星って訳だ。それじゃ、俺にもオナニーをして見せろや。」
「何ですって? 嫌よ、そんな事・・・。出来る訳ないわ。」
「へえ、そうかな。このスマホのボタンひとつで、旦那にお前が録った画像を送ることだって出来るんだぜ。」
「そ、そんな・・・。」
男にスマホを奪われていた間に夫のスマホの番号を盗み取られているのは間違いなかった。自分が逆らえば本当に送りかねないと思った莉緒は素直に従うしかないのだと自分の立場をあらためて思い知る。
「わかったわ。でもお願いだから、管理人室の鍵は掛けさせて。」
莉緒は入り口の鍵を中からロックして来る。ランニングパンツを脱いでパンティ一枚の格好になると、男に命じられるまま、ブラインドを下ろした窓の手前の机の上にあがって脚を広げる。
次へ 先頭へ