妄想小説
美教師を奈落に貶める罠
三十九
次の日、教室に現れた薫の姿をみて教室内はどよめきたつ。以前、恭平にスカートを汚されて仕方なく着てきた超ミニのテニスウェアを再び着用してきたからだった。
「先生。どうしたの、その格好? またスカートに珈琲、溢しちゃったの。」
「あ、いやっ。違うわよ。前回、これ着てきたとき皆んなの反応が良かったからまた着てきちゃった。皆んなの勉強意欲が上がればって思ってね。先生からの精一杯のサービスよ。だから、これに応えて皆も授業に集中してね。」
本当は集中するどころか、気もそぞろになるに決まっている格好なのだが薫はそう言い切ることにした。一人鼻白んでいたのは、薫にそんな格好で来るように命じていない恭平だった。
(何を考えているんだ? 勝手な事、しやがって・・・。)
恭平は薫が命じられてもいないのに、自分から脚を露出して教室に現れたことを面白くは思っていないのだった。
「それじゃ出席取るわね。えーっと出席簿は・・・っと。」
薫はわざと脚をぴんと伸ばしたまま、教卓の上に置いた出欠簿の方に向き直って身を屈めるので、生徒たちの方には短いスカートの裾から太腿がぎりぎりまで露わになる。
「おおっ。」
スカートの中がもう少しで露わになりそうな格好に男子生徒等は更にどよめき立つ。
薫が授業を開始して暫くした所で、黒板に向かって板書している薫の背中に向けて誰かが消しゴムを投げる。
「む? だあれ、今こんなもの投げつけた人は?」
そう言って薫は事も無げに投げつけられた消しゴムを脚を折らずに身体を屈めて拾い上げる。
その一瞬、薫の短いスカートの中が生徒等に丸見えになる。そして生徒等誰もがパンツが丸見えになると思ったスカートの中にはパンツらしきものは見えなかったのだった。
「えーっ?」
薫が教室に現れた時よりも更に大きなどよめきが教室内に沸き起こる。
「だあれ? 今、こんなもの投げつけた人? うん、まあいいわ。ちゃんと授業のほうに集中してね。えーっと、次の問題は・・・・。」
薫は男子生徒等の反応を確認しながら何も無かったかのように授業を続ける。
「お、おいっ。先生、今ノーパンだったよな?」
「しぃーっ。聞こえるぜ。だけど、俺にも先生がノーパンだったように見えた。」
「この間の時もしゃがんだ時にパンティ、穿いてないように見えたけどやっぱりそうだったのかなあ。」
男子生徒達は小声ではあるが、今見たものを確認し合う。
「おい、お前。やってみろや。」
最前列の男子生徒が隣の男子生徒に目配せで合図する。合図を受けた男子生徒は自分のペンケースを机から押し出して床にばら撒けるのだった。
ガッシャーン。
「あらあら。何してるの? ペンケースの中身をばら撒いちゃってっ。しょうがないわね。」
そう言うと、薫は腰を屈めて教壇の前に散らばったペンケースの中身を拾い始める。
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