妄想小説
美人アナ なな実が受ける罰
二十三
天気予報が終わって席に戻る際に、なな実は少しだけサービスをすることにした。膝の間を少しだけ開き気味にして腰を下ろしたのだ。手にした指し棒は頭の上に翳して、いかにも下半身が無防備な様子を装う。見ている男性の視線が膝と膝の間に集中するのを意識する。しかし、今回は黒のアンスコで何も見えない筈だった。
(嗚呼っ・・・)という男性陣のため息が聞こえるような気がした。
エンディングのシーンになって、なな実は今度は失敗しないように気を付けているかのように、片手を膝の上に置いてカバーしながら、片手だけを挙げてサヨナラのポーズで手を振る。そのなな実にお約束であるかのように、ディレクターの酒井からの指示でカメラが切り替わる。最後はなな実の顔のアップになって番組が終了したのだった。
「なな実ちゃん、凄いよ。とうとうニュースなワイド、抜いちゃったよ。局長も大喜びだぜ。」
「え、そうなの? でもなあ・・・。」
「何? あまり嬉しくなさそうだね。これって、全部なな実ちゃんの効果だよ。間違いなく。」
「だって、私のパンチラ期待だけでしょ。これじゃ、私、客寄せパンダじゃないの。」
「何言ってんだよ。結果が全てなんだよ、この世界。それだけなな実ちゃんに魅力があるってことじゃない。静香ちゃんじゃ、こうはいかないよ。」
「ま、あんな駆け出しと一緒にしないで。こっちは女子アナ生命かけてんだから。」
「これ、次のコスチューム。どれにするか選んでおいて。」
「何これ。やっぱりパンチラ狙いじゃないの。」
「セクシー悩殺って言って欲しいね。これ、局長の方針だから。嫌はなしだよ。」
「それからね。今のは一時的な効果だから、こんなの続けててもすぐに視聴率は落ちちゃうのは目に見えているんだ。常に攻めてないとね。で、新しい企画を考えたんだ。」
「新しい企画? 今度は何?」
「なな実ちゃんのセクシーな身体をより活かす企画だよ。健康志向の高まりも狙ってね。カロリー燃焼とかダイエット志向の若い女性もターゲットにしてるんだ。」
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