妄想小説
美人アナ まなみが受ける罰
一
目覚めたまなみがふと気づくと、両手の自由が利かない。
(え、なんで・・・。)
不自由ながら、何とか頭の上に目をやると自分の手首に金属の輪が咬まされている。
(て、手錠・・・?)
身を起そうと足をあげようとして今度は脚も自由にならないことに気づく。両脚は細いベッドのような物の上に大きく広げさせられて跨ぐような格好にさせられている。ベッドの下は見えないがどうも足首に縄が掛けられているらしい。
身を捩って何とか振り解こうとするが、手錠も足枷もしっかり固定されていてびくともしない。
(何時からこんな格好に・・・。)
まなみは、自分の身に起こったことを思い出そうとするが、頭の中がぼんやりとして何も思い出せない。
自由にならない身から何とか首だけ起して、自分の身体を見る。お気に入りのドレープの入って黄色のワンピースを着ている。
(そうだ。この服を着て、Mプロデューサーに逢いに行ったんだったわ。えーと、確か・・・。仲介してくれるっていってた藤森Dと彼が到着するのを待っていたんだわ。それで、えーと、彼がなかなか現れなくて・・・。ああ、駄目。そっから先が思い出せない。)
その時、ガタンと音がした。まなみが顔を上げると正面右端のドアが突然開いた。その陰から出てきたのは狼の被り物を着けた男だった。
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