フリップ持ち2

妄想小説

美人アナ まなみが受ける罰


 十五

 「それでですね、その辺りを時間的経緯でご説明していきたいと思います。」
 経済アナリストが話をフリップの内容に振る。
 『まなみちゃん。フリップ立てて。はい、キュー。』
 ディレクターの藤森のキューに合せて、まなみは膝の上からフリップを持ち上げる。
 『カメラ2番から3番に切替えてゆっくりズームアップ。』
 藤森はまなみを大きく捉えていた2番カメラから、まなみの真正面にある3番カメラをパンした状態からゆっくりズームさせるよう指示する。カメラはフリップを中心にズームアップしていくが、それと同時にフリップを持ったまなみの下半身の膝頭の間もズームさせてゆく。まなみはカメラが切り替わったことに気づいていなかった。

 『はーい、終了でえすぅ。』
 藤森の合図で出演者全員がやれやれという風にセットのソファから立ち上る。
 「おつかれ様でした。」
 「お疲れでーす。」
 「お疲れーっす。」
 三々五々、出演者は散り散りになっていくが、まなみは気になってディレクターの藤森の方へ近づいていく。
 「ねえ、藤森君。ちょっと気になるので、最後の方のシーン、巻き戻しで見せてくれない?」
 「ああ、いいよ。モニタ、廻してっ。」
 藤森が指示して編集担当がモニタ画面に撮影したばかりのシーンを巻き戻していく。まなみはそのシーンをさり気なく凝視している。

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