静香超ミニ

妄想小説

美人アナ なな実が受ける罰


 十七

 静香の短いスカートを窘めたなな実だったのだが、まさか自分がその事で後ろ指をさされる立場になろうとはこの時は思ってもいないのだった。

 「へえ。静香ちゃん、なな実先輩にそんな事言われたんだ。それでそんなに落ち込んでいるんだ。」
 「だって。静香、そんなつもりでミニ穿いてた訳じゃないのに・・・。」
 「そうだよ。静香ちゃんは可愛さが売りなんだから、パンチラなんかしてたらファンが起こって炎上しちゃうよ。」
 「でも、私・・・。なな実先輩と違って背も低いし、脚も自慢できるほど長くはないしさ。少しでも脚が長く見えるようにってミニにしてただけなのに・・・。」
 「ま、そう腐るなよ。今度、一緒に呑みに連れてってあげるからさ。」
 アナウンサ室で愚痴を溢してきた新米アナウンサの静香をそっと宥めて励ましてやっていたのはディレクターの藤森だった。
 (ま、この娘は可愛さだけが取り柄だからな。案外、パンチラでも晒したらもっと人気が出るかもな。)
 言っていることとは裏腹に静香がパンチラを晒しているシーンを想像して、にやけ笑いをしているのを当の静香は気づいていないのだった。

 その夜自分のアパートに帰ってきてから、なな実は昨日から今日に掛けて起こったことを思い返していた。自分は明らかに誰かに拉致されたのだった。それが誰なのかは見当もつかない。しかしその拉致されていた間に恥ずかしい格好をビデオに撮られ、その画像で脅されたのだ。
 (いったい誰が・・・。それもどうやって・・・。)
 昼間アナウンサ室で思い出せたのは、ディレクターの藤森と一緒にプロデューサーのMを高級フレンチの店で待っていたところまでだ。藤森が電話してくると席を立った間にトイレに立ったような気がする。しかしそこで記憶は途絶えている。
 忌まわしい悪夢のような出来事の後も何時しか記憶が無くなり、気付いたら公園のベンチで下着を奪われたまま寝ていたのだ。そこから歩きだしてすぐに気付いたのだが、自分のアパートからさほど遠くない公園の一角だったが、なな実はそこを訪れたことはそれまで一度もなかった。
 おそらく自分は何かの薬のようなもので眠らされたのに違いないと想像する。
 (何故・・・?)
 おそらくは自分を貶めて、ほくそ笑むのが目的なのだろう。でなければ、誰が見ているかもしれない場所で下着を脱がせたりはしないだろう。そして今頃は奪い取った2種類の下着を匂いでも嗅ぎながら自慰に耽っているに違いないとなな実は想像する。
 子供の頃からなな実は男の子に一方的に好きになれれることがよくあった。告白されて、自分にはその気がないことを正直に伝えると、途端に相手は機嫌が悪くなり時には虐めや暴力に走ることさえあった。小学生の時からそういう事はあったが、中学生、高校生と大きくなるにつれてそう言う事は頻繁になった。相手の機嫌を損ねてはと思うので、気が合う振りをすることもあったが、そうする事が自分の気持ちを正直に伝えた時に却って相手を逆上させることに為りかねないのも嫌というほど味わってきた。
 短大を卒業してアナウンサーへの道に入ってからは、そこまで相手が熱くなる前にするっと交わす技を身に着けてきたという自信はあった。それだけにまさか自分が拉致され、リベンジポルノのような仕打ちを受けるというのはショックではあった。
 きっと相手は身近なところに居るに違いないとなな実は思うのだが、果たしてそれが誰なのかは全く見当もつかないのだった。

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