妄想小説
モデルになった美人ホステス
四十一
「え、私・・・。劉邦先生の前でこんな風に全裸になってポーズを取った記憶はないわ。」
美沙子がもっと際どいポーズの絵を見せて欲しいとせがむので仕方ないと鮫津が見せた絵だった。
「多分、それは劉邦先生が何枚も君の絵を描いていて、後は記憶だけを頼りに先生の好きなポーズを頭の中で作ってそれを頼りに描いていたんじゃないかな。」
「え? だったら、他にも全裸の絵があるっていうの?」
「見たいのかい?」
「ええ。見せてっ。」
「ええっ? 私、こんなポーズしてないわ。全裸でこんなに大きく股を開くなんて・・・。」
「最後の方は、先生はどんなポーズでも自分が思い描いた君の姿を記憶を頼りに描くことが出来るようになっていたんじゃないかな。」
美沙子は自分がしてもいないポーズのあられもない姿に内心は魅了されていた。
(ああ、こんな格好の生身の私を見たら見せられた人はどんな風に思うんだろう・・・。)
「ねえ、この絵を見せたら幾らぐらい値が付くのかしら・・・?」
「ふうむ。そうだな。5億円はいけるんじゃないかな。」
「5億円・・・? それよりも5億も出してもいいと思う人は、この絵を観てどうしたいと思うのかしら。」
「そりゃ、剥き出しの股間にむしゃぶりついてあそこを舐めたいって思うんじゃないかな。」
「え、男の人はそんな風に思うの・・・?」
鮫津からそう言われた美沙子は5億円で売れるかどうかよりも、それを体験してみたいという妄想に駆られて、そこから逃れられなくなってしまう。
「でも、あんな風に縛るなんて素人には出来ないわよね。」
「そりゃ、素人には無理だな。でも代わりに僕が君をあんな風に縛って客を案内することは出来るけどね。」
「え、そうなの・・・?」
鮫津にそう言われて、美沙子は劉邦が妄想で描いたという絵の通りに全裸で縛り上げられて買い上げたいという客に股間を舐めあげられてみたいという思いから最早逃れられなくなっていたのだった。
「この絵を買い上げたいという人、見つけられる?」
「ああ、多分。」
「そう。それじゃ、そういう人が見つけられたら貴方に縛って貰うわ。」
そう言い切った美沙子なのだった。
完
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