妄想小説
走る女 第二部
六十二
「ふぐ、ふぐふぐふぐ・・・。」
何かつうんとする刺激臭が花音の鼻を突く。しかし両手を縛られてしまっている花音には何の抵抗も出来ない。刺激臭のある布から微かに洩れてくる空気を吸っていると、だんだん意識が遠のいていくのが判るのだが、花音にはどうすることも出来ないのだった。
目の前に縛られて眠らされている女を前に、好男はほくそ笑む。
(意外と簡単だったな。)
足で女の短めのスカートを捲り上げ下穿きを丸見えにさせるが、女はぴくりとも動かない。今度はお尻を持ち上げて、下穿きを膝まで下ろしてしまう。女の薄目の恥毛が頼りなげになびいているのが見える。
好男は次の企みを実行に移す為に女の身体を抱き上げるとシャワー室の方へ運んで行く。タイルの床に女を下ろすと、万が一目が覚めた時の為に足首と太腿を一緒に縄で巻いてしまい、股を広げさせて動けなくさせてしまう。予め用意しておいたシャボンと剃刀をシャワー室の奥に隠しておいたテーブルの上から持ってくると、意識を喪っている女の剃毛作業に取り掛かる。
女が陰毛を全て剃り落されて、陰唇をつるつるの真一文字の縦の割れ目にしてしまうのにたいした時間は要しなかった。そこまでの一連の作業を終えてしまうと、最後に女の両手を縛り上げている縄の余りを女が自分では外せないように女の背丈よりも高い場所にあるシャワーヘッドに括り付けてしまう。剃刀はわざと目を覚ました女が気がつくようにすぐ傍に置いたまま、女の下着だけを奪ってその場所を出るのだった。
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