背面強姦

妄想小説

ワンピースの女



 三十八

 「そうだ。この公園がいいんじゃないかな。ここならひと気もあるが、ちょっと薄暗くて好きな事がやりたい放題出来そうだぜ。」
 男がそう言って貴子を連れ込んだのは、街中にある川沿いの公園だった。灌木が適度に植わっていて暗闇の木陰は恋人たちが夕闇に紛れて抱き合っているのが微かに垣間見れる。お互いが適度なプライバシーを愉しみながらキスをしたり抱き合ったりしているようだった。そんな木陰のひとつの奥へ男は貴子を誘いこむ。貴子は引っ張られるがままに暗がりの中へ従わざるをえなかった。
 すぐ傍を行き交う人が居る傍で、男はズボンのチャックを下して陰茎を外に出すと貴子の身体で自分を隠す様に道路側に貴子を立たせ、その背後で剥き出しにした陰茎を貴子の手に握らせる。
 「男の歓ばせ方ぐらいわかるだろ。手で優しくしごくんだ。硬くなってくるまでな。」
 男が強く勃起すれば、スカートを後ろから捲り上げて挿入してくるのは間違いなかった。それでも貴子にはそうするしか道はないのだと覚悟を決めた。
 「うう、いい気持だぜ。もっとだ。もっとしごくんだ。」
 男は貴子の背後で気持ち良さそうに喘ぎ声を挙げ始める。男の手が貴子のスカートの裾を次第にたくし上げ始めるのが判ったが、貴子にはどうすることも出来なかった。やがて裸の尻に男の屹立したモノが触れるのが感じられた。
 「さ、頭を下げて脚を開くんだ。膝を折って尻をあげろ。」
 情けない惨めな格好だと自分を呪いながら、男の言うとおりの格好になる。
 (ああ、もう一思いに犯してしまって・・・。)
 そう貴子が諦めかけた時だった。

 「あぐううっ・・・。」
 男が呻き声を挙げ、その後貴子の背後で崩れ落ちるのが判った。
 (何、どうしたの?)
 振向いた貴子の目に太い棍棒のようなものを手にした召使のキヨの姿があったのだった。
 「お嬢様。すぐそこにリムジンが来ております。中で旦那様がお待ちです。さ、あちらへ。」
 キヨが指し示す方向の暗がりの向こうにウィンカーを点滅させている白いリムジンが貴子の目に映ったのだった。

 完

貴子

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