僧院長

妄想小説

尼僧院物語



 三十三

 マリアの部屋を出た琢己は一目散に僧院長室へ向かう。他の修道女等に出遭わないように細心の注意を払うが、その時間帯は修道女たちが出歩く時間ではなかったようだ。
 トントン。
 「はい? どなたですか。」
 僧院長の在室を確認すると、琢己はいきなりドアノブを開ける。この僧院では部屋に鍵を掛けるという習慣はなさそうだった。
 「誰です、あなたは? ここが修道院だと心得ているのですか?」
 「へっ、修道院か。夜な夜な変なことをしていて、修道院だといばれるのかい?」
 「な、何を言っているのですか。人を呼びますよ。」
 「おっと、大きな声を立てられちゃ困るんでね。あんたにも猿轡を咬ませて縛らせて貰うよ。」
 相手は老女なので難なく口を封じ、縛り上げてしまう。
 「マリアの貞操帯の鍵の場所を教えて貰おうか。」
 僧院長の眼が一瞬机の抽斗の方へちらっと動いたのを琢己は見逃さなかった。
 「ははん、あそこか。」
 琢己は僧院長の視線が動いた机のほうににじり寄る。一番下の抽斗を開くと小さな鍵が出てきた。
 「これだな。」
 「ううぐっ、うぐうぐっ・・・。」
 僧院長が必死で叫ぼうとするがこれも声にならない。その時、僧院長室のドアを叩く者がいた。
 トントン、トントン。
 「僧院長、おられますか。」
 咄嗟に琢己はドアの脇に隠れる。
 「おかしいわね。居られる筈の時間帯なのに。開けますよ。」
 入ってきたのは副僧院長ともう一人の古参の修道女だった。後ろから殴りつけ二人を気絶させるのに何の苦労も無かった。琢己は二人共、腰紐を外して縛り上げ猿轡も咬ませてしまうと僧院長の脇に三人揃えて縛り付けて動けなくさせる。
 僧院長の部屋を出る際に、扉の脇に在室中という札があるのを見つけ、それを裏返して外出中という表記に換えておく。

 再びマリアの部屋へ戻った琢己は、マリアのたくし上げられた尼僧衣から丸出しの貞操帯の鍵穴に持ってきた鍵を差しこむ。鍵はぴったり合ってぐるりと回るとカチンという音がして股を被っていた鉄の板が外れる。露わにされたのは恥毛を剃りあげられた真一文字の陰唇だった。
 「ふふふ。剃毛までされているのか。否が応でもそそられるぜ。それじゃ、処女の味を堪能させて貰うとするか。」
 琢己がズボンのベルトを外し、ズボンとトランクスを下げる。股間のものは跳ねかえるように勃起を始めていた。マリアの無毛の股間に見とれていた琢己は後ろから近づいてくる修道女に全く気が付いていなかった。その修道女が手にしたブロンズの聖人像を琢己の後頭部目掛けて振り下ろしたのだった。

tbc
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