ブラシ擦り

妄想小説

尼僧院物語



 十五

 「じゃ、掻くわよ。ほらっ。」
 ヘレナが手にした便器用ブラシを逆さまに毛を上にしてマリアの股間を擦り上げる。
 「あ、ああ・・・。もっと・・・。もっとです。もっと擦って。」
 ブラシの毛で痒みを癒され、マリアは自分から腰を振ってしまう。
 「まあ、はしたないことよ。マリア、自分の姿がわかっているの?」
 「ああ、でも・・・。でも痒くて我慢出来ないのです。」
 「ふふふ。みじめなマリア・・・。」
 「あらっ、貴方。太腿に何か垂れてる・・・。」
 マリアはルチアの言葉を聞いて、自分の内股を滴が伝って流れていくのを感じる。
 「まあ、いやだ。おまたを擦られて気持ちよくなってお洩らししちゃったのね。」
 「ほんとにしょうのない娘だね。締まりが悪いんだから。ま、ちょうどいいわ。アンモニアは虫さされに効くっていうし、このブラシでお小水を擦り付けてあげるわ。」
 「ちょうど、バケツに水も入っているからブラシで洗ってあげるわ。便器みたいにね。」
 「ああ、ヘレナ様。便器みたいだなんて・・・。あんまりです。」
 「なによ、アンタ。綺麗にして貰っておいて、その言い草? もっと他に言うことがあるんじゃないの?」
 「えっ・・・?」
 「シモの世話をして貰って礼のひとつも言えないの?」
 「あ、ああ・・・。あ、ありがとう・・・、ございます。シスター・ヘレナにシスター・ルチアさま。」

 便器ブラシとバケツを手に戻ってきたヘレナとルチアからマリアの様子を報告されたナタリーは密かにほくそ笑んでいた。
 「じゃあ、そろそろマリアを外の樹から外してこちらへ連れてきなさいな。戒めを解く前にもうひとつしておかなくちゃならないことがあるからね。」
 ナタリーが顎で合図すると、ヘレナとルチアはマリアを連れ戻しに再び裏庭を抜けて森の方へ向かうのだった。

 ナタリーの前に引きだされたマリアは依然として両手を背中で括りつけられたまま頭巾以外の着衣は剥されたままの全裸だった。
 「どう? 少しは回心出来たの?」
 「はいっ、ナタリー様。全て私が至らなかったせいです。」
 「そう。少しは反省したみたいね。僧院長様から、あの男の世話は、マリア以外はしてはならないときついお達しがあるの。だからお前にこの先もあの男の世話をして貰うことになるわ。でもその為には条件があるのよ。もうあんな過ちと二度としないようにね。」
 「えっ、どういう事でしょうか。」
 「ほら、これをご覧。これからあの男の世話をする時は、いつもこれを着けるのよ。」
 「何でしょうか、これは・・・。」
 マリアはナタリーが差し出した奇妙な道具を訝し気に眺める。
 「へえ、お前は何にも知らないんだね。これは貞操帯というものだよ。神への純潔と操の誓いを守る為の道具だよ。お前はこれからこれを腰に着けて男の前へ出るのだよ。さ、みんな。マリアの腰にこれを嵌めてしまいなさい。」
 「あ、そんな・・・。」
 両手の戒めを受けて何の抵抗も出来ないマリアの腰に貞操帯が巻かれ、きっちり鍵を掛けられてしまう。
 「さあ、その姿を僧院長様に見せてくるんだ。これならあのケダモノのような男の前に行ってもいいか赦しを貰ってくるんだよ。」
 「わ、わかりました。」
 貞操帯を嵌められたマリアはその格好のまま僧院長室に連れていかれるのだった。

tbc
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