妄想小説
尼僧院物語
二十四
女の激しい動きに涼馬はつい射精をしてしまいそうになる。
「ああ、イッてしまう。でも、お前は僧院長なのだろう。」
ついに声を上げた涼馬の言葉を聞いて、跨っていた女が凍りついたように動きを止めた。慌てて涼馬の上から降りる際に振向いた顔がちらっと見えた。それは醜い老婆の姿なのだった。
「お、お前は・・・。」
その言葉を繋げる前に、涼馬は布で鼻と口を蔽われてしまう。両手を縛られているので防ぐことは出来なかった。どんどん意識が遠のいていく。
(ああ、マリア。君をなんとか助けたいのに・・・。)
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