妄想小説
女子修道院の隠された秘密
三十三
「ヤコブなのですね。お入りなさい。」
薄暗闇なのだが、マリアに見えたシルエットは間違いなくヤコブだった。
「何時もの所に目隠しがあります。それを着けるのです。」
ヤコブは素直に従う様子だった。やがてナタリーの手がヤコブの二の腕を掴むと引き寄せ、ベッドの上に導くのだった。
「今日もちゃんとアレを着けていましたね。今、それを外して楽にしてあげます。」
ナタリー修道女長がベッドに横たえたヤコブの僧衣を捲り上げると、何やらカチリという金属音が響き渡る。
「さ、もう大きくしてよいのですよ。今、それを握って気持ち良くしてあげましょう。」
ナタリーらしい暗い影は何時の間にか僧衣を脱ぎ取っていて、ベッドに横たわるヤコブの上に跨るように覆い被さっているのだった。
マリアが唖然として手で口を押えて声を発するのを堪えていると、部屋の中の影はベッドに横たわるヤコブの股間の方へ顔を動かしていくのが分かる。
「いつものように気持ち良くしてあげましょう。さ、ここを存分に大きくするのよ。」
「あっ、ああっ・・・。」
顔がヤコブの股間に食らいつくように沈み込むと、堪らなくなったヤコブが呻き声を挙げる。
マリアは見てはならないものを見たことに慌て、半ば這うようにしてその場を離れたのだった。
自室に戻ったマリアは今見て来たものが走馬灯のように頭の中をぐるぐる巡ってとても眠れそうにもなかった。
自然とマリアの手は僧衣をたくし上げて露わになった股間に伸びていた。ショーツをゆっくり押し下げると、陰唇を激しくまさぐってしまうのだった。その途端に、イワノフ神父に手錠を外して貰えぬまま、怒張したものを無理やり押し入れられた時の感触を思い出してしまう。
それはマリアにとって初めて男性自身を自分の肉体の中に受け入れた瞬間だったのだ。理不尽なことをされたと思っていたのに、その愉悦はマリアの想像を遥かに超えたものだった。
(ああ、もう一度されてみたい・・・。)
マリアはその時の事を思い出しながら指で陰唇を激しくまさぐるのだった。
マリアは礼拝堂を通り過ぎようとして、突然イワノフ神父の姿を認めて狼狽える。
(ああ、もうあれからひと月経ったのだわ。ヤコブの事とかいろいろあったから気がつかなかったのだわ。)
次にイワノフ神父に逢った時にはどんな顔をすればいいのかと思っていたマリアだったのだが、イワノフ神父はまるで何も無かったかのように平然とした顔で現れたのだった。
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