悪夢の前夜祭
第三部
七十三
「アンタ、西高の生徒会長の水野美保だったわよね。」
学校から少し離れた河川敷の草原で学校をさぼって彷徨っていた美保は突然目の前に現れた朱美と悦子の二人の姿に狼狽える。
「貴方たちはあの時の・・・。」
「アンタ、このところずっと学校に行ってないらしいわね。こんなところでサボって何やってんの? あの時、処女を奪われたことがそんなにショックだった?」
「ち、違うわ。私は凌辱を受けたことがショックで学校を休んでいるのではないわ。私があの夜、学校に呼び出したばかりに酷い目に遭った運動部のキャプテン達に申し訳なくて学校なんかにもう顔が出せないのよ。それに、松下先生だって、どんな酷い目に遭わされたのか・・・。」
「ふうん。さすがに優等生の生徒会長。自分の純潔よりも、仲間たちの事を気に病んでいたっていう訳ね。」
「ねえ、朱美。こいつには鬼頭先生の荒療治は効き目がないんじゃない?」
「そうね、悦子。こいつには別の荒療治が効果的かもね。こういういい子ぶりっこには、徹底的に打ちのめしてやるのがいいかも。」
学校をさぼって誰も居ない河川敷を彷徨っていた美保を見つけて、朱美はまた新たなたくらみを思いつく。
「ねえ、生徒会長。アンタ、松下先生のことがよっぽど心配なようね。だったら、アンタにあの先生の今の姿、見せてあげるから着いてらっしゃい。」
「え、松下先生の今の姿・・・?」
朱美と悦子の二人が学校に行けないでいる美保を引っ張っていったのは、菜々子を辱めるのに使ったカラオケルームだった。
美保を部屋に連れ込んだ朱美は、歌詞を部屋の壁のスクリーンに映し出す為のモニタ機に動画を溜め込んだ自分のスマホを接続するのだった。
「こ、これは・・・。松下先生っ。」
画面に映し出されたのは、朱美、悦子の前に全裸でひれ伏して土下座の格好を取らされている生徒会顧問の菜々子の哀れな姿だった。
「さ、松下先生。この間、言った奴隷宣言。もう一度言うのよ。」
土下座の格好のまま、自分の前に立ちはだかる二人に顔を挙げた菜々子だったが、悔しそうな顔で唇を噛みしめると奴隷宣言の文句をもう一度言わされるのだった。
「わたくし、松下菜々子は朱美さまと悦子さまの言いつけは何でも聞く性奴隷です。お二人のお赦しを頂く為に何でもしますので、私にお言いつけください。」
「何故、お前は私たちの言うことを聞くの?」
「そ、それは・・・。教え子たちを守る為です。」
「お前が教え子を守る為に私たちの言うことを聞くようになった訳は?」
「そ、それは・・・。あの子たちが凌辱されるのを助けることが出来ずにただ観ていたからです。それをあの子たちには黙っていたから。その罰を受けるのです。」
「そう。じゃ、罰にふさわしいことをしてあげるわ。さ、両手を挙げてお尻を出すのよ。」
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