悪夢の前夜祭
第三部
七十
恭子は夢のうちで金縛りにあって身動き出来ないでいる。その恭子に男たちのいやらしい手が伸びてくるのだった。
(や、やめてっ。私の身体に触らないでっ・・・。)
必死で叫ぼうとする恭子だったがそれは声にはならない。そうするうちにも男たちの手は自分の下半身に伸びて来るくるのだった。
(あっ、駄目・・・。そんな。)
そう抗議しようとする恭子なのだが、自分の身体は男たちの蹂躙に反応していき、次第に燃えてきてしまうのも感じていた。
(あ、いやっ。どうして・・・? ああ、私の身体が男たちの蹂躙を求めているだなんて。ああ、でもあそこが・・・。あそこがもう我慢出来ない。ああ、もっと深くっ・・・。ああ、一思いに犯してっ・・・。)
恭子もまた、玲子に負けずとも劣らぬ激しさのうちに絶頂を迎え果て尽きる。しかしそれが自身に装着されたバイブ機能を持つ乳首クリップと陰唇に装着されたペニス型バイブのせいなのだとは思いもしないのだった。
「あ、先生。私、寝入ってしまっていたんですね。」
「ああ、精神的な興奮を抑える感情安定剤は時として、人に寄っては眠気を誘ってしまうことはあるもんなんだよ。少し疲れていたこともあるんだろう。どうだね、気分は。」
「ええ、気分はとてもいいです。何だか抑圧されていたものが一気に解き放たれたような気さえします。少し元気が出てきたようです。」
「そうか。それは良かった。三日後にまた診察するので同じ時間に来てください。」
「はい、わかりました。またよろしくお願いします、先生。」
そう言って診察室を辞した恭子だった。
次へ 先頭へ