狙われた弓道部長 麗華
二十五
「さあ、着てきたわよ。これでご満足?」
麗華は朱美に命じられたオーバーサイズトレーナを着て戻ってきた。スカートは言われた通り脱いできたが、トレーナーのサイズが大きいのでミニワンピぐらいの丈はあるのでそれほどの不安感はない。
「ブラジャーは外してきた?」
スケバンの一人、吟子が命令の一つを確認する。
「外してきたわ。言われた通りにね。ねえ、何の意味があるって言うの? こんなダボダボのトレーナの下をノーブラにさせるなんて。」
「本当にノーブラになったか確認させて貰うわ。トレーナをたくし上げて乳房を見せて頂戴。」
「え・・・。ブラジャーなら脱いできたから更衣室を見てみるといいわ。あそこに置いてあるから。」
「つべこべ言ってないで、言われたとおりトレーナーをたくし上げるのよっ。」
「うっ。わ、わかったわ。」
口惜しさに唇を噛みながら、麗華はトレーナーの裾に手を伸ばす。同姓の女たちの前だと言っても裸の乳房を晒すのは躊躇いがあった。しかし女たちに何でも言う事を聞くと言ってしまった以上、言われた命令には従わざるを得ないのだった。麗華は大きく息を吐いて覚悟を決めると手に掴んだトレーナーの裾を持ち上げていく。裸の乳房を晒すにはショーツまでも丸出しにしなければならないのだった。
「これでいいでしょ。ブラジャーは着けていないわ。」
裸の乳房が半分ほど露わになったところで麗華は赦しを請う。
「ちゃんといいつけを聞いてブラジャーは取ったみたいね。でも、ノーブラには似合わないものを着けているわね。」
「え? な、何を言ってるの・・・。」
「折角ノーブラなんだから、ノーパンじゃなくっちゃね。」
「しょ、ショーツまで取れって言うの?」
「まさか、ノーパンの意味。知らないわけじゃないわよね。」
「で、でも・・・。」
「何でも言うことは聞くって言ったわよね。」
「わ、分かったわ・・・。」
麗華はどこまでも卑劣な女たちの命令に従わざるを得ないことを改めて身に染みて感じる。
胸元まで引き上げたトレーナーの裾を腰の下まで引き下ろすと、背中側からトレーナーの中に手を伸ばしてショーツの端を探る。
「ふふふ。早く脱ぎなさいよ。ノーパンになるのよっ。」
麗華に命令する女たちを睨みかえしながらも、指先で掴んだショーツをゆっくり膝のほうへ引き下げていく。
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