狙われた弓道部長 麗華
十一
「おい。こいつを縛り上げるから、急いで手錠と縄を持ってきな。」
弓道部の下級生部員たちは目の前で部長の麗華が手錠と縄で自由を奪われていくのをただ固唾を呑んで見守るしかないのだった。
バシャーッ。
道場の床に気絶していた麗華は、朱美の命令でバケツに入れた水を顔に掛けられ漸く目を醒ます。両手は後ろ手に手錠を掛けられ、更に縄で腕を胸の上から雁字搦めに縛られている。
「やっと目を覚ましたわね。どう? その格好じゃ、得意の合気道の技は使えないわね。アタイたちがたっぷりと可愛がってやるわ。」
「どうしてこんな事を・・・。」
「アンタがあたしの彼氏の裕也に色目なんか使うからよ。」
「わたしが誰に色目を使ったと言うの?」
パシーン。
朱美が縛られて何も抵抗出来ない麗華の頬を思いっきり引っぱたく。
「口答えするんじゃないよ。少し痛い目をみないと分からないようね。おい、竹刀を持っておいで。」
朱美に言われた吟子が竹刀を持って麗華の近くへやってくる。
「吟子。少し折檻してやりな。」
「おう。まかしときな。」
吟子が振り上げた竹刀が、麗華の肩口で炸裂する。
「ううっ・・・。くっ。」
悲鳴を挙げるのを必死で堪える麗華だったが、痛みに顔が歪んで思わず呻き声をあげてしまう。
「どう、わたしが悪うございました。お赦しくださいって頭を下げてみな。」
しかし麗華は縛られたまま、無言で朱美の方を睨み返す。
「その顔じゃ、まだ足りないようね。そうだ。アンタ、弓道部の主将だってね。それじゃ弓道部らしい処刑をしてあげるわ。アンタの大事な道具はどれ? ねえ、皆んな。こいつの袴、脱がしちゃって。そしてこいつの大事なお道具の弓を背負わせて脚を広げさせるの。」
朱美の指示で悦子と吟子が麗華の腰の紐を緩め始める。
「ふふふ。朱美ったら、何させるつもりかしら。」
「何をするの? 止めなさい。」
「いいじゃないの。こんな無粋な袴。今、脱がしてあげるわ。」
「どうしたの。恥ずかしいの。あらっ。ちゃんと下にパンツ穿いてるじゃないの。」
二人がかりで麗華は袴を剥がされてしまう。
「両足首に縄を結んでおくのよ。そして弓を背負わせたらここに寝かしてしまうのよ。」
「こ、こんな事してどうしようって言うの?」
「ふふふ。今に分かるわよ。あんたにお似合いの処刑よ。」
「処刑ですって・・・?」
「吟子、悦子。こいつの足首に繋いだ縄を両方に大きく開いて股を広がせるのよ。そう。大股開き。あら、いい格好だわ。」
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