妄想小説
罠に嵌るチア女子 蘭子
十七
「誰か通水器を持っておいで。」
真ん中で腕を組んで様子を見守っていた虹子が声を掛ける。
「えっ、通水器って?」
「便器に突っ込んでシュポ、シュポやるあれよ。」
「ああ、それなら掃除用具庫の中にあるわ。ほら、これでしょ?」
「そう。それよ。それを便器に突っ込んでゴシゴシ汚れを擦り付けるのよ。こいつらが穿いてた汚ったない雑巾みたいな下着に便器の汚れをしっかり拭いつけるの。」
「や、やめて。そんなこと・・・。」
あまりの酷いやり口に勝気な美桜もさすがに小声で震えるように口にする。しかしお嬢に命令された東高のチア部女子たちは楽し気に通水器を使ってずぶ濡れのアンスコを汚れが染みついた便器の裏側に擦り付けるのだった。
「これはこのままにしといてやるから、穿いて帰りたければあとで寄って拾い上げてもいいわよ。もっとも、その前に男子の誰かが入って来てオシッコ掛けられてるかもしれないけどね。」
「あははは。いい気味だわ。」
虹子の残酷な言葉に他の東高チア部の連中も笑いながら囃し立てる。
「そしたらこいつら両手をバンダナで後ろ手に縛ってしまうのよ。下手な手出しが出来ないようにね。」
「こいつらを縛るのね。いいわ。さ、背中に手を廻しな。」
「あ、嫌っ・・・。」
麗子も美桜も、東高のチア部女子たちに乱暴に腕を掴まれて後ろ手に縛られていく。蘭子は大人しく自分から両手を後ろに回して東高の女子たちにされるがままになっていた。
「ね、こいつら。アンスコ、脱がしちゃったから下はパンティ一枚よね。ちょっと調べてみようかしら。」
沙季が意地悪そう両手を縛られて手出しが出来ない麗子の短いスコートの端を摘んで持ち上げる。
「きゃっ、やめてっ。」
「あーら、アンタ。イチゴ模様の子供っぽいパンツ穿いてんのね。色気がないわね。」
沙季にスカートを捲られてパンティを丸見えにされた麗子は泣きそうになって蹲る。
「さあて、準備が出来たからいよいよ処刑場に連れていくわよ。こいつらを体育館にしょっぴいて行くのよ。」
(処刑場・・・?)
虹子の冷たい言葉に蘭子の頭に嫌な予感が走る。
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