悪夢の前夜祭
第一部
二十四
チアリーディング部の部室では、部長の浦部貴久子が何とか脱出が出来ないかを試みていた。片脚上げの格好からは許して貰ったものの、今度は右と左でそれぞれの手首と足首を手錠で繋がれてしまっていた。そのせいでしゃがんだ格好から立ち上がることが出来ないのだ。
一度、尻もちを撞いた格好になって足裏を床に着けて何とか立ち上がる。しかし和式便所でおしっこをするような無様な格好になってしまう。前へ進むにも股を大きく広げて一歩、一歩摺り足で進むしかないのだった。それでも次第に募ってくる尿意に、何とか部室を脱出してトイレまでは摺り足ででも駆け込みたかった。しかし部室の扉まで何とか辿り着いたもののそこで絶望的にならざるを得なかった。立ち上がることが出来ないので、ドアノブまで手が届かないのだった。ドアノブを回すことが出来ない以上、手前に引く扉は自分では開けることが出来ないことを知ったのだった。その間にもどんどん尿意が募ってきていた。
貴久子の耳にも先ほどの校内放送で流れた前夜祭イベント開始の報せは聞こえていた。何が始まろうとしているのかはっきりとは分からないものの、自分にも危険が迫っていることだけは間違いなかった。
部室から脱出することが出来ないのなら、何とかこのままの格好ででも放尿してしまうことは出来ないかと知恵を絞る。その時、部室の隅に掃除用のバケツが片付けられずに置きっ放しになっているのを発見する。もう躊躇している余裕はなかった。もう一度部室を斜めに摺り足で横切って何とかバケツの傍まで辿り着く。不自由な手足のまま、何とかスコートの中に手をいれてショーツを引き摺り降ろそうとしている将にその時、部室のドアがガチャリという音と共に開かれて、男たちが闖入してきたのだった。
「来ないでぇ~っ。」
貴久子の悲痛な願いも虚しく、男たちにあっという間に取り囲まれてしまう。
「お前、変な格好で何してんだ。なんだ、このバケツは?」
「お願い。出て行ってぇ~っ。」
必死で叫ぶ貴久子だったが、その時とうとう限界を迎えてしまったのだった。
「お、お洩らししてるぜ。こいつ。ははあ、バケツの中にするつもりだったんだな。」
「いやっ。見ないでっ・・・。」
しかし見る間に貴久子の尻の周りに水溜まりがどんどん出来ていくのだった。
「早く全部出しちまいな。俺たちもお前の中に出したいものが溜まっているのさ。出し終わったら濡れたパンツは脱がしてやるからそこに這いつくばるんだ。」
男たちは貴久子が放尿し終えるのを待ちきれんばかりに、既にベルトを緩めてズボンを降ろし始めているのだった。
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