悪夢の前夜祭
第一部
十七
次に二人がやってきたのは、女子テニス部の部室だ。ここにも両手を鉄製の棚の脚に括り付けられたテニス部顧問の如月美月の姿があった。
「ほら、アンタの可愛い教え子の早乙女玲子だよ。スポットライトを浴びてこれから始まる特別ショーの主役を演じるんだ。よく見ておくんだね。」
朱美が翳しているスマホには両手、両脚を審判台に括り付けられてスコートから生下着を晒している惨めな早乙女玲子が映っているのだった。
「貴方達、早乙女さんに何をしたの。彼女を解放してあげなさい。さもないと・・・。」
「さもないと? 今のアンタに出来るのは可愛い教え子がこれからどんな目に遭うかちゃんと見届けることだけなんだよ。よく見ておくんだね。」
「この部室は鍵を掛けて誰も入れないようにしておくから、そこで最後まで見届けて待っているがいい。じゃあね、先生。」
次へ 先頭へ