近未来性教育プログラム
十
「おっ。やっぱ、そのミニスカートって可愛いな。あのユニセックスの制服なんかよりずっといい。」
体育館にクラシック制服のミニスカートでやってきたアキホを体育館倉庫にそっと引き入れるとアキトは改めてアキホの姿に見とれる。特別授業の時は何が起こるかに緊張していてじっくりミニスカートの制服姿を見る前に目隠しを着けさせられてしまったのだった。
「いや、そんなじろじろ見ないで。それにこの制服。勝手に着用したりしちゃって大丈夫かな?」
「大丈夫さ。噂じゃもうじきにこっちの方が正式の制服に変わるんだって話らしいからな。」
「え、そうなの?」
「ああ、トライヤルで特別授業で使ってみたらしいんだが、意外と生徒等にも評判が良かったんで今度切り替えることを先生たちの間で相談してるらしい。」
「ふうん、そうなんだ。わたしもこの格好、嫌いじゃないんだけど・・・。」
「な、こっちへ来いよ。」
「え? あ、うん。本当に誰も来ないかしら。」
「大丈夫だよ。何か物音がしたら、あの運動具の陰に隠れればいいし。」
そう言いながらアキトは近寄ってきたアキホの肩を、あの特別授業の時のように両手でしっかりと掴むとアキホの目を見ながら傍に引き寄せる。アキホの甘い髪の香りがまたアキトの鼻を突く。
「な、今回はお前の手で俺の・・・。出してみてくんないか?」
「えっ。私が・・・?」
しかしそう言ったアキホもアキトが答える前にアキトのズボンのチャックに手を伸ばしていた。
「うっ・・・。」
アキホの温かい指先がズボンの中でアキトのペニスを捉えたのを感じただけで、既にそれは硬直し始めていた。
「す、凄い・・・・。もう、大きくなってきている・・・。」
その大きくなり掛けたペニスを何とかズボンの外側に引き出すと、そのモノはアキホの手の中でビクンと跳ねた。
「じゃ、今度は俺がお前の下着を脱がすから・・・。」
そう言うとアキトはアキホの前にしゃがみ込む。アキホはアキトに身を委ねるように両手を背中に回して腰を少しアキトの方に突き出す。アキトの手がスカートの中に入ってきて裸の腿に触れると思わずアキホも生唾を呑み込む。
スカートの下にその一枚しか着けていないショーツがアキトの手で抜き取られてしまうと、特別授業の時と同じ状況になる。
「握ってっ。」
「え、ええっ・・・。」
アキホの手が屹立したアキトの男性自身をしっかりと掴むと、アキトの方も左の手をアキホの背中に回して引き寄せ右手でアキホのスカートの裾をたくし上げていく。
アキトの指先が何も穿いていない下半身の中心の陰唇を探り当てる。
『陰唇の内部が潤ってくるまでは、無闇に性器の中に指を入れてはいけない』、アキトが特別授業の後に受け取った「女子の正しい自慰の仕方」という指南書にはそう書かれていたことを頭の中で思い返していた。しかし割れ目の入り口にそっと触れているだけのアキトの指先にはぬるっとした湿り気が既に感じられるのだった。
「いい・・・のか?」
アキホは口では答えずに少し頭を前に倒すと、握ったアキトのペニスに力を篭める。それを合図のようにアキトの指がアキホの陰唇の中に滑り込んでいく。それは甘美な不思議な感覚だった。その気持ち良さに浸り込みながらアキトはアキホの唇を探し求める。アキホもその気配を感じて顔をゆっくりと上向きにして瞳を閉じる。
唇と唇が触れ合う感覚はアキトが指先に感じている陰唇の内部の温かい肉襞の感触と似ていた。思わずアキトは生温かな唇の間に自分の舌を滑り込ませる。その舌に呼応するようにアキホの舌が絡みついたと思った瞬間に、アキトは肩をどんと突き飛ばされる。
「駄目よ。それ以上は・・・。」
我に返ったアキホが無我夢中でアキトを突き放したのだった。
「ど、どうしたんだよ。アキホっ・・・。」
「わ、わからないけど・・・。これ以上すると、どうなるか心配になって・・・。ごめん、アキト。」
そう言うと、床に落ちていた自分のショーツをさっと拾い上げてアキトに背を向けて体育館用具室を走り出ていったアキホだった。
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