電話

妄想小説

続・訪問者 悪夢の教団総本山


 十三

 「あら、咲枝さんじゃないの。お久しぶりね。」
 「ああ、悦子さん。私が送り込んだ京子って娘、どうしてるかと思ってね。」
 「ああ、それだったら順調に調教は進んでいるみたいよ。私は担当じゃないから直接関わってはいないけど・・・。」
 「そうなの? 結構、いい玉だったから手放すのは惜しかったんだけどね。」
 「そうらしいわね。だって、前の田嶋ってばあさん。随分あの娘をカモにして上客をいっぱい引っ掛けてたらしいからね。」
 「そうなのよ。私も田嶋から引き継いで、いい玉を手に入れたと思ってたんだけどね。どうしても本人が飛び込み訪問はもうやりたくないっていうから。」
 「それで本部へ送り込んだって訳ね。その方が新規の客を獲得するより、ずっとポイントが高いからね。」
 「まあね。でも調教がうまくいかなきゃ元の木阿弥だからね。それで心配になって電話したって訳。」
 「それなら心配は要らないかもよ。結構、騙されやすいタチみたいだから。今も本気になって還俗出来ると思って試練に耐えようとしてるらしいから。ま、自分が性奴隷に調教されそうになってるなんて、これっぽっちも思っていないらしいわよ。」
 「そう、だと好いんだけど。また、結果教えてね。」
 「わかったわよ。今度首尾を聴いとく。」
 咲枝と悦子は本部務め時代からの同胞で仲もいい。田嶋陽子という支部派遣のリクルーターが男を作って行方をくらませたというので、急遽本部から代わりに送り込んだのが咲枝だったのだ。リクルーターが新規顧客を獲得する度にポイントが得られて、教団での地位がそのポイントによって徐々に上がっていくのだが、教団総本山に騙して送り込むのに成功すればその三倍ものポイントが得られるという仕組みになっているのだった。

 次の朝、京子が与えられた部屋で目覚めるとすでに部屋には朝食が届いていた。何となく頭がすっきりしない思いをしながら起き上がって朝食を採ることにする。朝食が終わるとすぐに迎えが来ると前の晩、知らされていたからだ。
 京子が頭が重いのは、昨晩届けられた夕食に睡眠導入剤が仕込まれていたせいだ。その薬のせいで目を覚まさないのが判っているので明け方前に忍び込んだ巫女等によって無毛の股間の陰唇の内側に例の催淫剤がたっぷりと塗り込まれたのだったが、眠らされている京子はまったく気づいていないのだった。
 朝食を食べ終えるとすぐに迎えの巫女がやってきた。

  次へ   先頭へ




ページのトップへ戻る