磔刑聖女

妄想小説

続・訪問者 悪夢の教団総本山


 十二

 ふと気が付くと京子は牢屋のような所に磔にされているのに気づく。両手首が頭上で頑丈な鎖に縛られている為に身動き出来ない。ふと顔を下げて自分が身に着けているものを確認すると、フリルの付いた中世の貴族のような衣装をまとっているのが判る。
 (こ、これはいったい・・・・?)
 京子が訝し気に思っていると、目の前に斧の付いた槍を持った兵士が二人やってくる。兵士はにやにやしながら京子の身体を舐めまわすように見ている。やがてやおら手にした槍の先で京子の纏っているドレスの裾を持ち上げ始めた。
 「い、嫌っ。やめて。」
 何とか抗おうとするが、両手の戒めが抵抗するのを許さない。
 「ふふふ。お前のアソコは慰めを欲しがっているみたいだな。あそこをこれで犯されたいか?」
 兵士が手にしているのは真っ黒な張り型だった。
 「い、嫌っ。そんなもの、挿さないでっ・・・。」
 「ほう、どうやって使うのか知っているところをみると、やはり魔女なのだな。お前が魔女だという証しを調べる為にお前のあそこにこれを当てがってやる。」
 「やめてっ、そんな事。私は魔女なんかじゃありません。」
 「それはこれを使ってみれば判ることだ。お前がよがりだせば、魔女だという証拠なのだからな。」
 「ああ、そんなものを使わないでっ。ああ、駄目っ・・・。」
 「ほれっ、ズブっと刺さったぞ。ほれっ、こうやってグリグリしてやる。ほう、気持ち良さそうじゃないか。もうあそこが濡れてきたか。ほれっ、どうだ。」
 「ああ、お止めください。お赦しくださいっ・・・。ああ、おかしくなっちゃうっ。」

 そこでふっと京子は夢から醒める。無意識のうちに股間に自分の二本の指が当てられていた。
 「いやっ、自分でこんな事するなんて・・・。」
 ふと傍らのテーブルを見ると本棚から取り上げた魔女狩りの画集が開かれている。その画集を見ているうちに眠くなってそれで夢を見ていたらしかった。
 (私、今日はどうかしてるんだわ・・・。)
 そんな事を思いながら部屋を見回すと、床の隅の上げ下げ扉がある場所にトレ―に乗せられた夕食らしき皿が幾つか置いてあるのが見えた。京子が転寝をしている間に届けられたものらしかった。京子は空腹を憶えて、それを取り上げて夕食にすることにした。食べ終えてまもなく、再び睡魔が京子を襲う。それが夕食に仕掛けれられていた睡眠導入剤のせいなのだとは気が付く筈もなかった。

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