教室パンツ下し磔

理科室の悪魔



 第一部



 二

 その時突然美津子の脳裏に浮かんできた映像に思わず美津子は激しい戦慄を憶える。それは誰も居ないがらんとした教室の中に積み上げられた机に渡された竹で組まれた磔台に括り付けられた自分の姿だった。両手はXの形に十字に組まれた竹竿の上部に万歳をするような格好で括り付けられていた。無防備な下半身からスカートのホックが外されて足許にずり落ちている。そして剥き出しにされた白いショーツは膝の上まで下ろされてしまって股間を露わにさせられているのだった。
 (どうしてあんなことになってしまったのだろう・・・?)
 美津子はその時のことを必死で思い出そうとするが、記憶の奥底に扉をして封じ込めておこうとする思い出したくない無意識の感情がそれを妨げようとするのだった。

 (やっぱり真弓のことがきっかけだったんだわ。)
 それは待望の新校舎が完成前で、美津子たちはまだ古い木造の校舎に入っていた時期だった。その当時、学校内ではいわゆる悪童と呼ばれていた男の子たちの間である悪ふざけが流行っていた。いわゆるスカートめくりというやつだった。苛めというよりはめくられた女の子たちがキャーキャー騒ぎ立てるので余計に男の子たちを刺激してあくまで悪ふざけの一環だった。しかしそれが次第にエスカレートしてきて、単にスカートをめくるということからその下に穿いている下着をずらすということまで発展してくると中には泣き出してしまう子も現れた。そんな苛めに近い仕業の餌食になるのはまわりから可愛いと密かに持て囃されているものの、内気ではっきり物言いが出来ない小心者の女の子と相場が決まっていて、小川真弓もそんな子の一人だった。
 真弓に狙いをつけたのは、いつもつるんで悪ふざけを企てていた悪童男子たちのグループで、事前にクジ引きで誰がスカートをめくるかまで決めて校舎の廊下の隅に車座になって待ち構えていたのだった。
 そんな計略が巧まれているとは思いもしない真弓が澄ました顔で廊下を擦り抜けようとした時に突然車座になった男子の一人が電光石火の如く立ち上がって真弓の真正面からスカートの裾を両手で掴んで真上に捲り上げたのだった。



mitsuko

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